マンガ家の影木栄貴(えいき・えいき)さんが50歳にして結婚するまでの道のりを赤裸々に綴った初のエッセイ本『50婚 影木、おひとり様やめるってよ』(KADOKAWA)が5月に発売されました。1987年から1989年に内閣総理大臣を務めた故・竹下登さんの孫、ミュージシャンでタレントのDAIGOさんの姉で、最近は北川景子さんの義姉という肩書き(?)も加わった影木さん。本の反響も続々と届く中、「婚活がうまく行ったのは実家が太いからでしょ」という声もあったと明かす影木さんにお話を伺いました。
“政治家の孫”ではなくて“若くして売れた”からこその金銭感覚
――5月に発売されたということで、反響はいかがでしたか?
影木栄貴さん(影木):お金の話に刺さった人が多くてお金の話も書いてよかったと思いました。
――「一生生きるお金はあるのか」「財布は分けるべき」など、お金のことや金銭感覚など、確かにお金の話が多くとても勉強になりました。
影木:ありがとうございます。もちろん、婚活に欠かせなかった行動力についても「とにかく動かないと変わらないことがわかった。見習いたい」のような感想もいただいて本を書いてよかったなと思いました。
ただ、やっぱり中には「(婚活がうまく行ったのは)実家が太いからでしょ」という感想もあって、どんなに私が大学4年生のときから自分のお金だけで生きていると言っても、「実家が太い」ことにしたい人がいるんだなと改めて思いました。
――それについてはどんなふうに思っていますか?
影木:もうそれは仕方ないことなのかなとは思っていて……。私は大学生の頃から同人誌活動を始めて25歳のときに商業誌デビューしているのですが、私と同じ年から同人誌活動を始めて商業誌に行った人であればおそらく似たような金銭感覚になると思うんです。政治家の孫ゆえの金銭感覚ではなくて、若くして売れたからこその金銭感覚なんですよね。
――「小中学校時代は千葉県内でごく普通の一般的な家庭で育った」と書かれていますね。
影木:そうなんです。祖父が生きていた頃にすごく贅沢をさせてもらったというわけではないんです。ただ、なかなか経験し得ないことを経験してきたのは確かなので、周りから見たら「恵まれている」と見えるのは仕方ないのかなと思っています。どんなに本人が努力してもそれを見ようとしないで、私の生まれや背景を先に見てしまう人は絶対いるんですよね。それはもう仕方がないと思っています。