「老後のことばかり心配する人が多すぎる」…こう話すのは、妻を看取り一人暮らしをしている60代の〈ぺこりーの氏〉です。本記事では、フリーコンサルタント、YouTuberとしても活躍し、「ようやく妻が死んでくれた」の動画が857万回再生を超える〈ぺこりーの氏〉の著書『妻より長生きしてしまいまして。』(大和書房)より一部を抜粋・再編集。老後不安を抱えるあなたに向けて、老後だからこそ広がる可能性についてご紹介します。
「少ない年金をやりくりしながら生きるのも、案外楽しいものだ」…〈現役老人〉が過剰な老後の心配はしなくていいと語るワケ
歳をとってもなんでもできる
お金を稼ぐ方法として私が一番おすすめするのは、年金をもらいながらフリーランスで働くことだ。60歳を過ぎて会社に再就職したりすると、さらに年金を払う立場が続いてしまう。なので、できるだけ若いうちから、ひとり立ちできるスキルを磨いておくこと。これは絶対に、若いうちから考えておかなければならない。
私は、61歳でフリーのコンサルタントとして独立した。だから、コンサルの収入と年金の両方で生活をしている。定年まで仕事を続けたサラリーマンのスキルはバカにできない。自分では気づかないけれど、必ずそのスキルにお金を出す人たちがいるのである。
ずっとサラリーマンとして勤めた人が、定年後にフリーランスとして独立するというのは、なかなか勇気がいる決断かもしれない。ケンタッキー・フライド・チキンの創業者カーネル・サンダースがフランチャイズ事業を始めたのは、60代半ばだったと思う。それから世界を席巻したのだからすごい! カーネル・サンダースの人形があんなにおじいちゃんなのも、理由がよくわかるというものだ。
浮世絵の葛飾北斎も90歳で亡くなる年に「あと5年あれば本物の絵描きになってみせたのに」と言ったとのこと。先日北斎の遺作となった作品をテレビで見たが、それはそれは素晴らしい絵だった。それでも北斎自身は、まだ半人前としか思っていなかったのだろう。偉人が言う言葉は違う。
何かを始めるのにも極めるのにも、もう遅いということはきっとない。あるのは老後だからこそ広がる可能性だけだ。
ぺこりーの
コンサルタント・YouTuber