役職定年や定年後など、仕事におけるターニングポイントをきっかけに気持ちを切り替え、今後のキャリアを迷いなく進める人は少ないでしょう。会社員時代に管理職等の役職につき、活躍をしていたミドルシニアであるほど、悩みを抱えているかもしれません。自分らしいキャリアづくりには、早いうちから現在の勤め先以外での活動の場を得ておくことも重要で……。本稿では、日本総合研究所創発戦略センタースペシャリストの小島明子氏が、ミドルシニアが一歩踏み出すために必要なことについて解説します。
大手勤務の定年前サラリーマン「副業したい、でも会社が許してくれない」…実は企業側も〈本業以外の活動を重要視〉も、社員に許可を出さない矛盾【キャリアコンサルタントが解説】
日常でも実は無意識に新しいことにチャレンジしている
本稿では、ミドルシニアが一歩踏み出すために必要なことをテーマに取り上げました。しかし、企業側の施策が拡充しても、変化を恐れて踏み出せない方は一定割合出てくると感じます。いまの生活のままでいいと心の底から思っていれば、無理に行動をする必要はないのかもしれません。
しかし、少しでも心のどこかで、新しい体験をしてみたい、という気持ちがあるのであれば、仕事以外のことも含めて、自分が取り組んだ新しいことを思い出してみてはいかがでしょうか。いつもとは違うジャンルの読書や映画鑑賞をしてみた、会社からの帰りに知らないお店に寄ってみたなど、実は無意識に新しいことにチャレンジしている自分に気づく方は多いと思います。そのような気づきが得られるだけでも、社外へと一歩踏み出すためのハードルは下がるのではないでしょうか。
小島 明子
日本総合研究所創発戦略センター
スペシャリスト