高齢の「おひとりさま」が自宅を片づけようとする際、知っておいたほうがいいことがあります。それは、一般社団法人日本ホームステージング協会 代表理事の杉之原冨士子氏によると、「人生を楽しむための片づけ」だそうです。杉之原氏の著書『おひとりさま最後の片づけ やるべきこと・やらなくてもいいこと』より、詳しくみていきましょう。
ポイント(5)最後は業者に任せればいい
おひとりさまの暮らしでは、それまで使ってきた大きな鍋やたくさんの食器などはもう使わないでしょう。自分自身で少しずつ一般廃棄物として処分したり、リサイクルに出したりするのもいいでしょう。
しかし、最終的に処分していいモノがあまりにも多く、片づける時間が長くかかり、一人では辛いのであれば、一緒に片づけをしてくれる業者に依頼することも選択肢の一つだと思います。
できるだけ早く目的を達成するために、業者に手伝ってもらうことは、決して悪いことだとは思いません。業者に頼むことで、時間を買っているとも言えます。
「時間=命」だからです。
健康寿命は、女性は約75歳、男性は約72歳と話しましたが、あなたにはあと何年残っていますか? この大事な時間を幸せな時間として過ごすには、この片づけ自体も楽しいことであって欲しいと思っています。
業者に依頼すると費用がかかりますが、相続人がいない遺産は2021年度は約647億円となり、10年前の倍近くになっているそうです。このお金はすべて国庫に入ってしまいます。
お金は、自分のために使って欲しいと思います。住まいは幸せになる基盤です。住まいが変われば暮らしが変わり、希望や意欲がわいてきます。「時間=命」と認識し、今とこれからの人生を楽しむために、何にお金を使うか改めて考えてみましょう。