新NISAがスタートしてからそろそろ4カ月。もしかしたら、周囲に出遅れて焦っている初心者の方もいるかもしれません。ここでは、FPが投資初心者向けの新NISA活用術を平易に解説します。本連載は、FP資格を保有する経済ジャーナリストの酒井富士子氏の著書『マンガと図解でよくわかる新NISA&iDeCo&ふるさと納税[増補改訂2版]』(インプレス)より一部を抜粋・再編集したものです。
新NISA、もう始めた?…投資初心者なら、まずは「つみたて投資枠」からスタートすべきワケ【FPが助言】
金融機関選びは「投資スタイル」「窓口での相談の有無」で決めよう
◆専用口座を開く前のリサーチが大切
NISAを始めるには、証券会社や銀行でNISA専用口座を開設する必要があります。この口座は1人につき1つしか作れません。中〜長期保有が前提なので、一度決めたらその金融機関で続けるのがベター。成長投資枠で株式取引をしたいなら、証券会社でしか取引できないので要注意です。
口座管理料は一律無料なので、手数料の比較はあまり必要ありません。①商品ラインナップ、②最低積立額、③特に投資信託(投信)の積立方法、④相談のしやすさの4項目を基準に、ニーズに合った金融機関を選びましょう。
①については、単に商品の幅が広いかだけではなく、興味のある商品があるか、信託報酬の低い投信が揃っているかなどにも注目。②については、投信の積立額の最小単位や日本株・米国株の積立ができるかを確認しましょう。また、③についても、「毎月」だけではなく、「毎週」や「毎日」を選べるところがあります。その他、ボーナス月に増額するなど、積立の自由度も確認しましょう。④は、平日の夜や土日にコールセンターへ相談できるか、リアルの相談窓口があるかなどでチェックします。
一般的に、ネット証券は商品のラインナップが多く、最低積立額も100円など少額からで、積立の自由度も高い傾向があります。一方で、銀行や店舗型の証券会社は、選択肢が絞られていて選びやすく、対面で相談できるというメリットがあります。
◆銀行と証券会社、どちらを選ぶ?
銀行派
□ 普段使っている銀行で運用したい
□ 窓口でじっくり商品などの相談をしたい
□ 投資に不安が多いのでサポート重視
証券会社派
□ 運用スタイルや商品は自分で選びたい
□ PCやスマホを使うのが得意
□ 投資信託のラインナップの多さを重視
◆「新NISA」の口座開設の金融機関候補
酒井 富士子
経済ジャーナリスト、FP