コミュニケーションは必ず「ポジティブ」な言葉で

また、コミュニケーションコストが高いと、どんなにクオリティが高くてもお仕事をもらいにくくなります。

たとえば「こんな私でもできますか?」「やったことがありませんが大丈夫でしょうか?」「お役に立てているか心配です」という、「大丈夫」という言葉待ちのコミュニケーションは封印しましょう。クライアントやディレクターはカウンセラーではありませんし、学校の先生でもありません。プロフェッショナルとしてのあなたに仕事を依頼していますので、慰めたり応援したり安心させるために時間を使わせないようにしましょう。

フリーランスとして、特にリモートワークの環境下では、仕事上のコミュニケーションは主にオンライン通話やテキストによって行われます。日常的に使用するのはテキスト、つまり、メールやメッセンジャー、チャットワークなどのコミュニケーションツールが中心となります。

ここで重要なのは、ネガティブな言葉よりもポジティブな言葉を使う意識を持つことです。たとえば、打診された期日の実現が厳しいときに、長々とした言い訳をせずに、

「〇日は難しいですが、△日まででしたら対応可能です。ご都合はいかがでしょうか?」

と簡潔かつ肯定的に伝えることが重要です。

また、「〜はやったことがありませんので、ご迷惑をおかけすることもありますが……」という自己保身の言葉は避け、クライアントに対して自信と準備を示す言葉を選びましょう。クライアントは作業者を育てる義務はありません。

貴重な時間と労力を節約するためにも、明確かつポジティブなコミュニケーションが求められます。仕事上のやりとりは、簡潔に、ポジティブに行うことが重要です。できない理由を述べるのではなく、「これならばできます」というポジティブな言い回しに変換して伝えるよう努めましょう。

さらに、「〜は聞いていなかったので」「〜って言っておいてくれたら良かったのに」というような自己保身の言葉も避けることが重要です。自分が悪くないことを証明するのではなく、クライアントと協力して解決策を見つける姿勢が求められます。

納品物や請求に関する事項では、作成前に確認を行うことが重要であり、確認を怠ったことはこちらの責任と認める姿勢が重要です。

副業やフリーランスとして仕事をしていくには、ときには会社員マインドと正反対の考え方をすることも必要です。従業員ではなく経営者として、指示待ちではなく全体を見渡しながら仕事ができるように視点を変えてみてくださいね。



土岐 あい
チームビジネスプロデューサー