「やりたいことがあるの。だけど、お金がなくて……」多くの人が抱えている「お金がない」という悩み。友人や家族に会った際、つい口に出してこぼしてしまうという方も多いのではないでしょうか。しかし、『お金の不安がなくなる小さな習慣』(毎日新聞出版)著者の有川真由美氏は、「お金がない」を禁句にしたらお金が回り始めたといいます。今回は、たったいまから取り組める、お金の不安をなくす口癖やマインドについてみていきましょう。
やりたいことがあるなら「お金がない」は禁句?…お金が不思議と“集まる”口癖、“逃げていく”口癖【ベストセラー作家が助言】
お金に好かれる人は、「ありがとう」と言っている
お金をもっとも引き寄せると確信する言葉が「ありがとう」です。
お金に好かれる人は、家族や同僚、カフェの店員さんにも、にっこり「ありがとう」といっている印象があります。とくに身近で「ありがとう」といわれている人は、「あなたは私にとって価値のある人ですよ」という賛辞のシャワーを浴びているようなもの。当然、「この人にはよくしてあげよう」と思うでしょう。
富裕層向けのビジネスをしている人が、「経済的にゆたかな人はクレームが少ない。きちんと意見はいうが『丁寧に対応してくれてありがとう』と収める余裕がある」といっていたことありました。「金持ち喧嘩せず」といいますが、余裕があるから喧嘩しないのではなく、争うのはリスクだとわかっている人が、金持ちになるのです。
「ありがとう」という言葉は、人間関係を潤してくれるだけでなく、自分自身でつぶやくことで、心のバランスをとり、明るく保ってくれる作用があります。
失敗しても「いい経験ができた。ありがとう」、人と別れるときも「楽しい時間だった。ありがとう」、窮地に立っても「まわりに支えられている。ありがとう」など感謝することで、〝自分がいまもっているもの〞に目が向きます。
「足るを知る者は富む」…“足りないもの”より“足りていること”に目を向けて
「足るを知る者は富む」という諺もあります。
人間は本能的に〝足りないもの〞に気持ちが向くようになっています。そこにとらわれると、自分で自分を苦しめ、〝足りているもの〞が見えなくなります。
「足りない」という飢餓感や欲望は強いエネルギーになりますが、大事なのは、その欲望がいまの自分のとって必要か、ただのないものねだりかを仕分けすることです。感謝する習慣のある人は、ほんとうに欲しいものだけに欲の力を発揮して、あとは満ち足りた気分で過ごすから、富むことができるのです。