「君は運がいいか?」松下幸之助の質問

なぜかわからないけど「運のいい人」ってまわりにいませんか?

特別な人には見えないのにいつもうまくいってしまう。傍(はた)から見ていると「ツイている」としか言いようがない。

そんな人を見て「あの人は『運』がいいんだ。『運』のよしあしは自分では変えられないのだから私が『運』に恵まれないのはしかたがない」とあなたは思っていませんか? でも、果たしてそうなのでしょうか?

松下幸之助氏をご存じですか?

世界的企業であるパナソニックの前身・松下電気器具製作所を創業し「経営の神様」と呼ばれています。財産もコネもない裸一貫から始めて小さな町工場を大企業に育て上げたことからも松下幸之助氏は日本でもっとも「運がいい人」のひとりだと言えると思います。その彼が採用試験で必ず最後に聞く質問があったそうです。

それは「君は運がいいか?」というものでした。

そして「はい。運がいいです」と答えた人のみ採用したそうです。

なぜなら、自分のことを「運がいい」と思っている人は少しぐらいの逆境でもあきらめたり、腐ったりせず、真正面から立ち向かい乗り越えてしまうからなのです。

「自分は運がいいので絶対大丈夫」と自分を信じているからです。

松下幸之助氏のこの質問からわかるように「運」というものは必ずしも、その人がもともともっていたり生まれつき決まっていたりするものではなく「その人の考え方と行動パターンによって変わる」といえます。

運がいい人には共通した考え方や行動パターンがあるのです。運をよくするための振る舞いがあるのです。運はコントロールできるのです。

「運がよく」なる考え方や行動パターンがあるのなら、自分の脳にその考え方や行動を習慣づけてしまえばあなたも運がよくなるはずです。そう、あなたの脳を運を引き寄せられる脳にしてしまえばいいのです。

このような考えのもと、本連載では「運をよくする」考え方や行動パターン、振る舞いを脳科学的見地からつきとめて、自分の脳を「運のいい脳」にするためのヒントを紹介していきます。

あなたも、「運のいい人」になりませんか?