一生ものの名品とはいったい何なのでしょうか? 一生ものの魅力についてみていきましょう。著書『年齢を重ねるのが楽しみになるフランス流のもの選び』より、YouTubeでフランス流シンプルシックな暮らしについて発信をしているKatie氏が解説します。
品格や自信をくれる、時代を超えて輝けるもの
私の考える一生ものの定義は、「時代を超えて、使うほどに輝きを増し、誰にでも似合うもの」。また、仕立てが良く、持つ人に品格や自信を与えてくれるものです。
祖母や母から受け継がれるものがあるように、ともすると持ち主よりも長生き(長持ち)します。
スタンダードである故に持つ人を選びませんが、使いこなせるようになるかどうかは持ち主次第。経年変化でその魅力を増しながら、持つ人を格上げしてくれたり、その人らしさを引き出してくれるものです。
例えば、白シャツとフレアスカートだけならふだん着ですが、それに一生もののアクセサリーやパンプスなどを合わせるだけで、仕事着にも、ちょっとした外出着にもなります。
また、カジュアルな装いもマトラッセなど名品と合わせることで格上げしてくれます。
それに、長く使うほど自分の体の一部に馴染んできて、お互いの気持ちが重なってきます。たくさん愛情を注げば、その分、ものも愛情を返して輝かせてくれます。
使えば使うほど魅力を増し、輝いていくので、ずっと長く使いたいと思うのです。
名品は、それを生み出してきたブランドの考え方や歴史、作られたバックボーンも含めて愛されていることも、世界中から選ばれる理由のひとつでしょう。
そのように長い間、慈しみ、愛され続けてきたものが一生ものと言われるものたちだと思うのです。
私は、バーキンを持って、颯爽と仕事をする女性像に憧れていました。手にしたばかりの頃には、そのオーラに相応しい人になろうと、気持ちをグンと引き上げてもらっていましたが、まもなく代を迎えようとしている今は、肩の力も抜けて、仕事や旅行に持っていくと心強い存在に変わっていったのです。
共に人生を歩んできた絆と、経年変化による魅力の相乗効果で、これからも無二の親友と呼べる関係を築いていくことが目標です。そのためにも、自分の選んだかけがえのないものたちと、この先もずっと一緒に過ごしていきたいと思っています。
Katie