「もしかしたら必要になるかも……」と、何かと荷物が増えがちな旅行。とはいえ、重い荷物ではせっかくの旅行も楽しめず、体も疲れてしまい、いいことなしです。今回は、国内外さまざまな場所への旅行歴が豊富なファッションスタイリストの地曳 いく子氏の著書『大人の旅はどこへでも行ける 50代からの大人ひとり旅』より、海外旅行を少ない荷物で楽しむためのコツを紹介します。
シャンプーはホテルの「備え付け」でいい理由
コスメ類も減らしてみれば、案外少ない荷物で旅はできます。
私は、シャンプーやボディソープなどはホテルの備え付けのアメニティで済ませるようにしています。
ただ、いつも使っているヘアクリームにもなるトリートメントを、携帯用の容器に詰め替えて持っていきます。シャンプー後にとにかくこれさえつけておけばなんとかなるからです。
皆さんも普段使いのトリートメントやヘアオイルを小分けにして旅に持っていってはいかがでしょうか?
日本からいいシャンプーを持っていっても、海外の水道水は硬水だから、いつも愛用している素敵なシャンプーもうまく泡立たないかもしれませんしね(笑)。
日焼け止めだけは日本から持参を
基礎化粧品は、1〜2泊の短い旅行には無印良品で売っている、小さなボトルか一回分パッケージのものを持参。長い旅行の時は普段使いのものを小分けして持っていきます。それもいろいろと持っていかず、化粧水とクリームくらいです。
ただし、日焼け止めだけ小ぶりのフルサイズをそのまま持っていきます。旅で訪れる場所やシーズンによっても違うかもしれませんが、以前より日差しが強く感じるので、SPF50の日本製日焼け止めを買って必ず持参。
以前は旅先で買っていたのですが、ボトルのサイズが大きいものが多いので帰りに荷物になりますし、今は円が弱く海外で買うとかなり割高に感じます。それになんといっても近頃の日本コスメの優秀さです。Amazonなどで探すと、機内持ち込みOKの40mlくらいの小さいサイズも見つけられます。
以前は、日焼けが大好きな(バブル時代の古い人間か?)私でしたが、日に焼けると肌が炎症を起こしてシミの元になるばかりではなく、体力も消耗することを実感するお年頃になってからは、日焼け止めの重要性に気がつきました。ウォータープルーフなのに石鹸で落ちる優れものもありますのでぜひ。
ハワイや沖縄など日差しが強いところに旅行する時は機内持ち込みの手荷物に入れて、現地に着く前、飛行機の着陸準備のアナウンスがかかる頃に日焼け止めを塗るように心がけています。忘れがちなのが首の後ろとサンダルを履いた時に露出する足の甲と指! お忘れなくね。
入れ忘れたときは…
もし洗顔料を荷物に入れ忘れても、1週間くらいの旅行ならホテルのアメニティの石鹸やボディソープをよく泡だてて洗い、帰宅してからのお手入れを入念にして、パックなどすればリカバリーできます。
ポイントはヘアーと同じように普段使いの中で一番リッチなクリームかオイルを持っていくことです。それで大概なんとかなります。「落としたら補え! 油」です。
大体、旅行中はホテルの部屋に帰ってくるとクタクタに疲れてお肌のお手入れを忘れがちです。日常と違う体験をしに行くのですから、肌のお手入れも普段と同じことをする必要はないように思われます。簡単で効果の高いものを1、2点に絞って持っていきましょう。
地曳 いく子
スタイリスト