最新型の冷蔵庫は冷凍・チルド技術が著しい進化をみせており、食品の鮮度保持については業務用レベルの機能を搭載した機種も登場しています。食品が長持ちし、より美味しく冷凍できる機能が各製品に搭載されるようになったことで、まとめ買いした1週間分の食品もムダなく使い切れるようになり、食品ロスの削減にもつながっています。本記事では、「ただ冷やすだけ」に留まらず、生活の質向上にも貢献する最新の冷蔵庫事情を紹介します。
鮮度・味を保つ冷凍技術に、庫内カメラによる在庫管理…単に“冷やす”だけじゃない、「冷蔵庫」の進化の最前線 (※写真はイメージです/PIXTA)

“ラップなし”で肉や魚の保存が可能な機種も…まとめ買いしても食品ロスを低減

アクアから登場したのは、チルドルームから野菜室、冷凍室と全室で食材の美味しさを守る機能が搭載された『TXシリーズ』
アクアから登場したのは、チルドルームから野菜室、冷凍室と全室で食材の美味しさを守る機能が搭載された『TXシリーズ』

 

大型冷蔵庫を購入すると安心してまとめ買いができるようになりますが、まとめ買い=家事の手間がラクになる訳ではありません。

 

食材のなかには1週間も鮮度がもたないものが多いため、買い物から帰ったらすぐに、あらかじめ肉や魚に下味をつけたり、野菜を茹でたり、冷凍したり……と適切に下ごしらえしなければならないのです。しかも一度冷凍してしまうと美味しく解凍するのが難しく、味が落ちてしまうというデメリットも。

 

しかし近年の冷蔵庫は、チルドルームが大きく進化しています。たとえばパナソニックの『微凍結パーシャル』は冷凍の一歩手前の約−3℃で保存することで、肉は約10日から14日、魚は7日間美味しく保存します。冷凍していないため、解凍の手間なくすぐに調理できます。

 

また、日立グローバルライフソリューションズの『特鮮氷温ルーム』は、約−1℃で保存することで、マグロなどの魚は3日間、肉は7日間鮮度を保つほか、乾燥も抑えられるため、肉や魚もラップなしで保存できます。

 

鮮度が7日間長持ちすれば1週間分のまとめ買いも楽勝ですが、それ以上保存したい場合は、やはり冷凍する必要があります。でも一度冷凍してしまうと、解凍時にドリップが出て味が落ちたり、カチカチに凍っているので一部だけ取り出しにくかったり、上手に使うのは意外と大変。その結果、解凍しそびれてしまい、気づけば死蔵品になってしまうことも多いのではないでしょうか。

 

そんなときに活躍するのが、三菱電機の『切れちゃう瞬冷凍A.I』です。通常の冷凍庫の温度は-18℃から-20であるのに対し、こちらは約-7℃と高めの温度で保存するため、ひき肉が包丁で切れたり、薄切り肉が一枚ずつ剥がせたり、一部を取り出すことも可能です。

 

さらに過冷却現象を利用した冷凍方法により細胞が壊れにくく、解凍後も美味しさをキープします。保存期間は3週間なので、すぐに食べないけれど美味しく冷凍したいときに便利です。

 

三菱電機の『切れちゃう瞬冷凍A.I』で冷凍したひき肉は、包丁でサクッと切れる
三菱電機の『切れちゃう瞬冷凍A.I』で冷凍したひき肉は、包丁でサクッと切れる

 

 

美味しく冷凍する技術として、アクアは冷凍食品の味が落ちる原因である霜つきを低減する『おいシールド冷凍』を搭載しています。

 

一般的な冷蔵庫は庫内に溜まった霜を溶かすためにヒーターを作動させるため、一時的に庫内の温度が上がることがあります。この温度変化が霜つきの原因の1つですが、アクアは霜取り運転時の庫内の温度変化を抑えることで食品に霜がつきにくく、美味しさを保ってくれるのです。