最新型の冷蔵庫は冷凍・チルド技術が著しい進化をみせており、食品の鮮度保持については業務用レベルの機能を搭載した機種も登場しています。食品が長持ちし、より美味しく冷凍できる機能が各製品に搭載されるようになったことで、まとめ買いした1週間分の食品もムダなく使い切れるようになり、食品ロスの削減にもつながっています。本記事では、「ただ冷やすだけ」に留まらず、生活の質向上にも貢献する最新の冷蔵庫事情を紹介します。
鮮度・味を保つ冷凍技術に、庫内カメラによる在庫管理…単に“冷やす”だけじゃない、「冷蔵庫」の進化の最前線 (※写真はイメージです/PIXTA)

在庫状況をスマホアプリで確認…“二重買い”を防ぐ

日立グローバルライフソリューションズの冷蔵庫カメラが撮影した様子はアプリで確認できる
日立グローバルライフソリューションズの冷蔵庫カメラが撮影した様子はアプリで確認できる

 

鮮度保持機能は、冷蔵庫の主要メーカーが切磋琢磨し、業務用レベルの機能を搭載しているところも出てきています。

 

そして近年開発が進められているのが、冷蔵庫の在庫を管理する機能。誰しもが、買い物に行ったとき冷蔵庫になにがあったか思い出せず、在庫があるものを二重買いしてしまったり、逆に買い忘れてしまったりした経験があるのではないでしょうか。

 

そんな買い物のムダを防げると期待されているのが、庫内を撮影する冷蔵庫カメラを搭載した冷蔵庫で、現在は、日立グローバルライフソリューションとアイリスオーヤマから登場しています。

 

細かい仕様はメーカーごとに異なりますが、基本的には冷蔵庫内を撮影するカメラが搭載されており、扉を開閉するたびに庫内を撮影します。その画像がクラウドを経由してスマホアプリで確認できるので、外出先から冷蔵庫内の画像が確認できるのです。

 

なお最近では関西電力が、家の冷蔵庫に後付けできる冷蔵庫カメラをクラウドファンディングで出品していましたが、残念ながら不成立で10月22日に終了しています。

 

重量で在庫管理するものもあります。たとえばパナソニックの「重量検知プレート」は、上に乗せたものの重量の増減を検知し、スマホアプリに通知するというシンプルなもの。卵や牛乳など在庫を切らしたくない食品を登録しておけば、一定量まで減ると通知が届くので、買い忘れを防止できます。プレートは電池式であり、他メーカーの冷蔵庫でも使用可能。シャープも同コンセプトの「ストックアシスト」を開発しています。

 

以上みてきたように、近年の冷蔵庫のトレンドは、ただ単に冷やすだけではなく、より美味しく、より長持ちさせることで食品ロスを抑える方向に向かっています。

 

これらは冷蔵庫が単なる家電ではなく、使いこなし方次第で生活の質に大きく影響する存在であることを意味しているのでしょう。今後の冷蔵庫選びは「食生活が豊かになるのはどの機種なのか」という視点が基準になりそうです。

 

[プロフィール]

田中真紀子

家電ライター。早稲田大学卒業後、損害保険会社を経て、地域情報紙に転職。
その後フリーとなり、住まいや家事など暮らしにまつわる記事を幅広く執筆。
出産を経て、子育てと仕事の両立に悩む中、家事をラクにしてくれる白物家電、エステに行けなくても自宅美容できる美容家電に魅了され、家電専門ライターに。現在は雑誌、webにて執筆するほか、専門家として記事監修、企業コンサルタント、アドバイザー業務もこなし、テレビ・ラジオ出演も多数こなす。これまで執筆や監修に携わった家電数は1000近くに及び、自宅でも常に多数の最新家電を使用しながら、生活者目線で情報を発信している。