NTT PARAVITAがITを活用した“ねむりのパーソナルトレーニング”を提案
ITを活用した“ねむりのパーソナルトレーニング”とはどんなサービス?
睡眠を改善するサービスITを活用したねむりのパーソナルトレーニング”は、2022年にスタートしました。睡眠研究を行うパーソナルトレーナーが睡眠センサーにより得られたデータをもとに、オンラインで1人1人のライフスタイルに合わせたアドバイスを行ってくれます。
睡眠データをとるための専用機器「アクティブスリープアナライザー」をいつも睡眠時に使用しているマットレスの下に敷いて寝ることで、睡眠時の心拍、呼吸、体動などを測ることができます。
測定したデータを基に、睡眠の質や、入眠・起床時間、夜間の覚醒状態、夜間離床は何回あったかなどをトラッキングし分析することが可能です。
医療機器のテクノロジーを、睡眠を計測する機器「アクティブスリープアナライザー」に応用
自宅で睡眠データの調査ができる「アクティブスリープアナライザー」はパラマウントベッド社によって開発されました。同社の眠りスキャン技術を採用した医療機器製品は、多くの医療機関や介護事業所で導入されているという実績があります。
体動センサーという、圧力から心拍と呼吸と体動を検知するシステムによって睡眠データを取得しています。
一般向けに製品化されたため、インターネットに慣れていない方でも利用できるよう、操作が簡単にできるのが特徴です。
たとえば、一般的なインターネット機器は自宅のWi-Fiに接続する必要がありますが、本製品はコンセントに挿すだけでセンサーとルータがペアリングされ、ルータを通じて、使用者の睡眠データをクラウド上にあげることができます。
また、マットレスや布団の下に敷くだけで利用できるため、計測の負担が軽く継続のハードルが低いのが魅力です。
シニア層への普及のために行っている工夫
「睡眠」は全ての人に関わるため、年齢・性別を問わず、サービスを活用できる環境を整えることが重要です。NTTPARAVITAは、認知症の前段階であるMCI(MildCognitiveImpairment、軽度認知障害)という状態を発見する技術の実用化のために、睡眠情報や位置情報といったライフログを集めていました。ITリテラシーが高くない高齢者の方でも使いやすくサービスの価値を届けることは大きな課題です
オンラインツールを使ったトークはデジタルネイティブ世代にとってはオンライン授業など生活に欠かせないものの1つですが、シニア層には馴染みがなく、経験がない人も少なくありません。
そのため、オンラインではなく電話をしたりなどの、フォローアップを行っています。
まずは顔を合わせて話し、そのあとは睡眠の状態を紙の睡眠レポートで送り、電話するという対応が多くとられています。最新テクノロジーの実用化は人と人が対話を重ねるという、地道な関り合いの上に成り立っていることが分かります。
まとめ
睡眠テクノロジーの領域は急激に進歩しています。かつて個人の生産性に寄与するのは、各々のスキルや集中力、心がけと考えられてきましたが、昨今はそれらを意図的に伸ばし、効率的に発揮していくため、環境を整えることに目が向けられています。
日々仕事や勉強、役割に追われる現代人にとって、良質な睡眠をとる技術は、今後ますます欠かせないものになっていくでしょう。最新テクノロジーや最新サービスを駆使して、気軽に「睡眠スキル」を磨きましょう。
出典:
日本人の睡眠満足度は世界最低?!睡眠の質を高めるために今 できることは?|フィリップスhttps://www.philips.co.jp/a-w/about/news/archive/standard/about/blogs/smart-sleep/20200901-global-sleep-survey-2020.html
健康経営|経済産業省
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kenko_keiei.html
新田 一樹
2007年にNTT西日本に新卒で入社。
社外出向先であるヘルスケア系スタートアップでのプロダクト開発の経験を活かし、新規事業開発部署においてヘルスケア関連のプロジェクトの立ち上げをして2021年7月にNTTPARAVITAを設立。サービス開発責任者としてNTTPARVAITAが提供しているねむりシリーズのサービス開発に従事