本稿は、テック系メディアサイト『iX+(イクタス)』からの転載記事です。他人のログイン情報を入手し、なりすましでアクセスする「不正ログイン」。総務省が公表した2020年度の認知件数は2,806件で、前年度から微減となりました。しかしオンラインでのコミュニケーションやショッピングが拡大していくなか、今後の被害件数が減少に転じていくとは考えにくいでしょう。
銀行・クレカの金融セキュリティの未来はどうなる?「不正ログイン」ゼロ実現を目指す、最新のソリューションとは? (※写真はイメージです/PIXTA)

AIを活用…最新「不正検知ソリューション」のメリット

 

不正検知ソリューションには、さまざまな種類があります。具体例を挙げると「データベースセキュリティソリューション」「メールシステム強化ソリューション」「ID管理ソリューション」など。それぞれの特徴を理解し、適切な導入を検討することが大切です。

 

また近年は、多様な分野で活用される人工知能(AI)を導入した最新型不正検知ソリューションも登場しています。最新型は以前のシステムに比べ、AIの自動学習機能を効率的に活用。新手のサイバー攻撃登場後に、「管理者がプログラム設定を追加」→「アップデート」などの手順を踏まずとも、素早い対応力を発揮。人力に頼らない、常時・即時の不正ログインブロック対応が期待できます。

 

不正ログインは、犯行前に企てられた多数のサイバー犯罪の積み重ねにより、成功しています。その痕跡ともいうべきデータを無駄にせず、抑制に役立て、企業と消費者を守らなくてはなりません。不正検知ソリューションの導入は、サイバー犯罪対策の有効な一手として機能してくれるでしょう。