「経済の千里眼」の異名を持ち、コロナ禍でも10倍株を次々と見つけ出してきた投資家・菅下清廣氏は、著書『2022年版 投資家が選ぶ「成長株」50銘柄』で次のように述べます。「今こそ成長株投資を学びなさい」――。成長株投資の場合は、いい株は長期投資、できるだけ長く持っておくけれど、駄目な株は早く損切りすることが肝要です。今回は、成長株投資において最も重要な「売り買い」のタイミングについて、筆者厳選の銘柄を用いつつチェックしていきましょう。
成長株投資で勝つ!チャート頻出の「売りシグナル/買いシグナル」「上昇サイン/下落サイン」 (※写真はイメージです/PIXTA)

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成長株投資では下落したら「損切り」を検討

■黒いローソクにマドがあいたら「売り」のサイン

一つ、株価が下がり始めたときによく出る現象をご紹介しましょう。

 

みなさんは、「陽線」と「陰線」をご存じでしょうか。図表1にあるように、白と黒のローソクのようなものが、陽線(白)と陰線(黒)です。実はこれは日本から生まれた表現手法で、海外ではバーチャートと言われるものが使われることが多いのです。
 

出所:菅下清廣著『2022年版 投資家が選ぶ「成長株」50銘柄』(KADOKAWA)
[図表1]売りのサインを示すローソク 出所:菅下清廣著『2022年版 投資家が選ぶ「成長株」50銘柄』(KADOKAWA)

 

では、白いローソクはどんなときに出るのでしょうか。それは株価が上昇しているときです。逆に、株価が下がり始めたら、黒いローソクがたくさん出てきます。そして、黒いローソク、すなわち陰線がたくさん出てきて、マドを下にあけたら、これは「売り」のサインになります。

 

ここで、損切りのタイミングに関する三つのサインについてまとめておきましょう。

 

<損切りのサイン>

1. 直近の安値を下回ったら損切り

2. 3分の1押し以上、下がってきたら損切り

3. 陰線が3日くらい出て下にマドをあけたら損切り

 

文字にすると簡単なように見えて、実際に投資を始めると、思った以上に難しいものです。ですから、まずは勉強しながら実践して、また勉強して実践、と繰り返しながら体得していただければと思います。

 

私の投資勉強会のメンバーのなかにも、だいたい3年くらいやって定石がわかり始めると、見違えるように相場が読めるようになった方が何人もいらっしゃいますから、石の上にも3年という気持ちでがんばってください。