株式会社幻冬舎ウェブマが運営する「話題の本.com」では、2021年9月22日(水)、著書『謙虚力 超一流のリーダーになる条件 』を刊行した医療法人社団 成仁会 理事長/長田病院 院長・松井 住仁氏のインタビュー記事を2回にわたり公開しました。
今回の著者インタビューVol.1では、『謙虚力 超一流のリーダーになる条件』著者の松井氏が医師になるまでの歩みや、「謙虚力」という考え方の根底にある経験について、Vol.2では、「謙虚力」という言葉の意味や、その力を身に付けていくための方法について聞きました。
・著者インタビューVol.1「『謙虚力』を磨いた多くの失敗と自省」はこちら
https://wadainohon.com/kenkyoryoku/authors/interview_vol-1/
・著者インタビューVol.2「『謙虚力』の極意は相手7:自分3のバランス」はこちら
https://wadainohon.com/kenkyoryoku/authors/interview_vol-2/
インタビュー記事 一部をご紹介
▼著者インタビューVol.1「『謙虚力』を磨いた多くの失敗と自省」
――先生はいつ頃から「謙虚力」ということを意識されるようになったのでしょうか。
もの心ついたときにはすでに、そういった意識があったように思います。一番は父の影響です。父が「陰徳」という言葉をよく口にしていました。
誰も見ていなくても、評価されなくても、自分が善いと思うことを行え、という意味です。
父は信州高遠藩(現在の長野県伊那地方)の御殿医だった家系に生まれました。小さいときに父親をなくし、苦労して医師になった後、東京・目黒で開業しました。
昔はいまのように優れた医薬品も便利な治療器具もなく、そう簡単に患者さんを治すことはできなかったはずです。だから常に謙虚に、自分のできる最善を尽くすという意味で、「陰徳」を心がけていたのだと思います。
父が若い頃は救急車もなく、季節の変わり目など急患の多い時期は、夜中に起こされてもすぐ往診に行けるよう、座布団に横になって仮眠していたといいます。
私が医師になって父の代わりに往診に行ったとき、「大先生は夜中の12時に往診に来て、注射を打ったらそのまま柱に寄りかかって眠り、朝の6時にまた注射を打って帰っていきました。そのおかげでいま、私は生きていられるんだよ」とおっしゃったのが印象的でした。
そんな父はまさに生涯現役を貫き、99歳で亡くなるほんの2週間前まで患者さんを診ていました。
もう一人、影響を受けたのは、同居していた祖父です。祖父は地方議会の議員をしていて、選挙になるとよくこう言っていました。「街頭演説では誰も見ていないと思っても、必ずどこかに部屋から演説を見ている人がいる。どんなときも、裏表のある振る舞いをしてはいけない」。
だから僕は、小さい頃から相手が誰であれ、まずは黙って話を聞いたり、何かしてもらったら必ずお礼をいうように努力はしていました。大人になってからも、仕事の内容によって人をランク付けするようなことはせず、誰に対してもきちんと同じように接するようにしています。こういったことは、祖父の影響でしょう。
▼著者インタビューVol.2「『謙虚力』の極意は相手7:自分3のバランス」
――本書を出版しようとお考えになったきっかけを教えてください。
僕は小さい頃から、「人間は謙虚に生きるのがいい」と考えて生きてきました。上昇志向こそなかったものの、周りから頼まれたことを引き受け、自分なりに社会の役に立とうと努めてきたら、いつの間にか病院や介護施設、保育所などを30以上運営するグループのトップになっていました。
そんな僕から見ると、世の中には意味もなく権威を振りかざすようなリーダーが結構います。
そういう人が影響力を持つ組織は風通しが悪く、そこにいるメンバーにとってストレスになりがちです。リーダー自身も自分を見失い、何かのきっかけで取り巻きが離れていったりすると大きなショックを受けます。
リーダーが謙虚になれば、メンバーはストレスなく伸び伸びと力を発揮でき、組織の生産性も上がるでしょう。その方がリーダー自身にとっても良いはずです。
そこで、「謙虚力」についての考えや具体的な実践法をまとめてみようと思ったのが、出版のきっかけでした。
――これまでリーダーというと、先頭に立って皆を引っ張っていくイメージが強かったように思いますが、これからのリーダーはどうあるべきでしょうか。
様々なリーダーシップ論がありますが、これからの時代、謙虚なリーダーが求められていると僕は思っています。それは何も、部下を甘やかすとか責任を丸投げするといったことではありません。
大きな方向性を指し示し、小さなことにはいちいち口を挟まない。部下の判断と自主性を尊重し、いざというときはすべての責任を引き受ける。日頃からそういう謙虚な態度を心がけていれば、組織やチームのパフォーマンスは間違いなく上がるのではないでしょうか。
そうはいっても僕自身まだまだ過激になりがちで、ついカッとなることもあります。でも、自分が間違っていた、やり過ぎたと思ったらすぐ謝ります。患者さんの容態が急変したようなときは周りのスタッフにガンガン怒鳴ったりしますが、後で「さっきはごめんね」と頭を下げます。
人間だから、ときには間違えたり上から目線になったりすることもあるでしょう。でも、気がついたらすぐに改める。体裁を繕ったりせず、何事もオープンにすればいいのです。
そうすれば、自ずと風通しがよく、自由闊達な組織ができるはずです。
ーーーーーー以上記事一部抜粋ーーーーーー
全記事はこちらから
・著者インタビューVol.1「『謙虚力』を磨いた多くの失敗と自省」
https://wadainohon.com/kenkyoryoku/authors/interview_vol-1/
・著者インタビューVol.2「『謙虚力』の極意は相手7:自分3のバランス」はこちら
https://wadainohon.com/kenkyoryoku/authors/interview_vol-2/
◆書籍情報
稲盛和夫、松下幸之助、本田宗一郎……超一流は、皆“謙虚"
キャリアアップを目指すビジネスパーソン必読
人望を得て成功を収める秘訣
謙虚さ――。
それはビジネスで大きな成功を収めるための必須条件といわれます。
実際に、超一流の経営者である稲盛和夫氏(京セラ・KDDI創業者)や松下幸之助氏(パナソニック創業者)、本田宗一郎氏(本田技研工業創業者)などといった名立たる経営者たちもまた、謙虚な人柄が後世に伝えられています。
歴史を振り返っても、最後に勝利を収めるのはいつも謙虚な者でした。謙虚な者が勝つというのは、万古不易の法則なのです。
しかし、「謙虚であれ」と言われても、具体的にどう実践すればいいのかつかみどころがありません。言葉どおりただ控え目に振る舞っても、ビジネスの場面では損をすることも多いでしょう。「声の大きい人が勝つ」という言葉もあるくらいです。
実際のところ、ビジネスの舞台が世界へ広がった昨今、日本人のつつましさが国際競争で裏目に出ているケースは多いものです。
そこで提案したいのが、「謙虚力」を磨くという考え方です。
「謙虚力」とは、単に相手にへりくだり譲るのではなく、相手を尊重し立てながら謙虚にしなやかに自己主張をする力のことです。
「謙虚力」があれば、自分の意向とともに働くメンバーの主体性を両立させ、組織のパフォーマンスを最大化させることができます。
またビジネスの舞台が世界に広がった現代、自己主張に長けた外国人と折衝しなければならないような場面でも競り負けることがありません。
本書では、この「謙虚力」の定義と磨き方、実際のビジネスシーンにおける実践方法などを紹介します。
キャリアアップを目指す、すべてのビジネスパーソンにブレイクスルーをもたらす一冊です。
◆著者
■ 松井 住仁/マツイ ジュウニン
医療法人社団 成仁会 理事長・長田病院 院長。1947年生まれ。
1972年、昭和大学薬学部卒業。1977年、昭和大学医学部卒業。1981年、昭和大学医学部大学院(公衆衛生学)修了。
1978年から昭和大学医学部付属病院で第三内科助手として勤務。
1982年に退職後、長田病院で勤務。1999年、同病院の理事長、院長に就任し、現在に至る。
福祉法人 同塵会 理事長/社会福祉法人 横浜市社会福祉協議会副会長/公益社団法人 横浜市病院協会副会長
公益社団法人 神奈川県病院協会常任理事/公益社団法人 神奈川県医師会前理事/法務省 人権擁護委員 など、多くの役職を歴任。
「謙虚に生きる」をモットーに、上昇志向を持たない、断らない、アピールしないの3つを実践。
現在の役職はすべて他薦であり、患者はもちろん同業者からも圧倒的信頼を寄せられている。
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