ついに登場!債務保証付き「クラウドファンディング」の全貌③

インターネットで複数の投資家から出資を募り、企業や事業への投融資で得た収益を還元する「投資型クラウドファンディング」。預貯金よりも利回りが高く、株式よりも手堅い、とされる金融商品であり、投資家からの注目を集めている。そんななか、保証会社による債務保証によって元本割れのリスクを大きく低減させた、驚きの「クラウドファンディング商品」を発売(第1号案件は募集終了)したのが、SAMURAI証券株式会社である。本連載では、同社・代表取締役社長の澤田聖陽氏と、取締役の久保広晃氏に、その最新事情について伺った。注目を集めている第2号案件についても言及する。最終回のテーマは、「債務保証付きクラウドファンディング」の全貌である。

日本保証が貸付先の債務を「保証」

2019年5月、SAMURAI証券は、これまでにない「貸付型クラウドファンディング」商品である「SAF日本保証不動産ローンファンド1号」を販売した。これは、「貸付型クラウドファンディング」の最大のリスクともいえる、貸付先のデフォルトによる元本割れリスクを低減させる保証サービスを盛り込んだ商品である。

 

2019年4月24日、SAMURAI証券の親会社であるSAMURAI & J PARTNERSは、金融事業などを展開するJトラストおよび、その子会社で金融機関向けの保証事業などを展開する日本保証と業務提携を開始した。「SAF日本保証不動産ローンファンド1号」は、その日本保証が貸付先の債務を保証するという、いままでにないスキームによって組成されたファンドである。

 

具体的には、SAMURAI ASSET FINANCEが有する貸付債権に対して、返済遅延や返済不能などが発生した場合は、日本保証がそれを肩代わりするという仕組みだ。

 

日本保証が、営業者であるSAMURAI ASSET FINANCEに対して、元本・利息の返済を保証するかたちになるので、その分配を受ける投資家が損失を被ることはないといえるだろう。つまり、デフォルトによる元本割れリスクを低減できるだけでなく、比較的予定どおりの利回りが狙えるのである。

 

保証スキーム(イメージ)
保証スキーム(イメージ)

 

ちなみに「SAF日本保証不動産ローンファンド1号」の募集上限金額は1,300万円、目標利回りは年5%(税引き前)、運用期間は約11.5ヵ月となっている。

 

「保証会社による保証付きであるにもかかわらず、比較的高い利回りを実現できたおかげで、予想以上の反響がありました。募集開始からわずか40分ほどで上限の1,300万円に達してしまいました」と久保氏は振り返る。

 

元本割れリスクを低減しつつ、効率よく資金が運用できるということで、富裕層をはじめとする多くの投資家が関心をもったようだ。インターネットで簡単に申し込めて、1万円から出資できるという手軽さも魅力であった。

2号ファンドを近日発表!事前に「会員登録」を

「SAF日本保証不動産ローンファンド1号」の債務保証を行った日本保証は、全国の銀行や信用金庫などの金融機関と提携し、それらの金融機関が扱っている個人や法人向けローンの債務を保証するビジネスを展開している。海外不動産担保ローンを利用している人なら、その名をよく知っているかもしれない。

 

「『日本保証』という社名が付いているファンドであることから、安心感を抱いて申し込まれた投資家の方も多いのではないかと思います」と久保氏は語る。

 

一方、澤田氏は「債務保証そのものに対する安心感だけでなく、金融機関の個人向けローン事業において、約1,700万人もの与信や審査、債権回収などのノウハウを蓄積してきた日本保証の実績を高く評価する投資家の方も多かったのではないでしょうか」と述べる。

 

同社が金融機関に提供している高度なノウハウや、保証サービスがそのまま受けられるのなら、リスクは極めて低いと評価されたようだ。好評を受けて、SAMURAI証券は、日本保証による保証付きファンドの第2弾を2019年6月24日にリリースする。

 

SAMURAI証券の「貸付型クラウドファンディング」を購入するには、事前に同社が運営するクラウドファンディングサイト「SAMURAI」の会員登録を行っておくことが必要だ。申し込みはサイト上で完結するが、本人確認書類の審査などを経て、承認されるまでには数日かかるので、事前に登録を済ませておけば、第2弾の保証案件が出た際もスムーズにアクセスすることができるだろう。

 

澤田氏は最後に、「これからも投資家の皆さまのニーズにお応えしながら、当社ならではの魅力ある金融商品を提供していきます。ぜひご期待ください」と語った。実際にどんな商品が出てくるのか、注目に値するといえそうだ。

 

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SAMURAI証券株式会社 代表取締役社長 

立命館大学産業社会学部卒業。
国際証券(現:三菱UFJモルガン・スタンレー証券)、松井証券を経て、ジャフコ、極東証券にて投資業務、投資銀行業務に従事。
M&Aアドバイザリー、証券化、IPOコンサルティング等の投資銀行分野に精通。

著者紹介

SAMURAI&J PARTNERS 株式会社 取締役 事業本部長
SAMURAI証券株式会社 取締役 

京都大学経済学部卒業。
大手コンサルティング会社を経験後、SAMURAI証券の親会社であるSAMURAI&J PARTNERS入社(現 取締役 事業本部長)。
2018年8月、SAMURAI証券取締役就任。
クラウドファンディングを中心とした事業担当役員として、商品組成およびマーケティング部門を担当。

著者紹介

連載富裕層のための手堅い「クラウドファンディング」活用術~債務保証付き商品の全貌に迫る

取材・文/渡辺賢一
※本インタビューは、2019年5月24日に収録したものです。