大手ネット証券5社の一角を占める松井証券。兜町で生まれ、100年に渡って営業を続けてきた老舗の証券会社だ。グループ経営の証券会社が大半のなかで、創業100周年を超える唯一の独立系証券会社の松井証券が現在の地位を堅持しているのはなぜか? GGO編集部が、その理由を検証する。(※初出は2018年8月14日の記事です。2020年2月17日時点の情報に更新しております。)

富裕層が選択する「創業100年」という信頼性

第一次世界大戦が終結した1918(大正7)年、東京・兜町で松井証券は創業した。当時の屋号は、創業者の名前をそのまま取った「松井房吉商店」。ちなみに創業者の松井房吉は伝説の相場師として名高かった。2018年には、その創業から100周年を迎えた。

 

一口に「100年」というが、第二次世界大戦の敗戦からその後の高度成長期、二度のオイルショック、そしてバブル崩壊を経て平成大不況と、激変する経済の荒波の中で企業経営のかじを取り、事業を継続していくのは並大抵のことではない。実際、バブル経済後の証券不況の中、1997年には、当時の4大証券会社の一角を占めていた山一證券と、準大手の三洋証券が経営破綻に追い込まれている。また、経営破綻こそしていないが、大手に吸収合併されて会社自体が消滅した証券会社も多い。

 

地場の小さな証券会社だった松井証券が生き残れた理由は、なによりも顧客の利益を本位に考えた「堅実経営」を続けてきたことに尽きる。「顧客中心主義」が、同社のいわばDNAとなっているのだ。

そして1990年代の後半、インターネットの普及、金融規制緩和という大きな変化に対応して、松井証券は当時としては画期的だったインターネットによる株式売買サービス「ネットストック」を開始し(1998年)、オンライントレード専業の「ネット証券」へと大胆な転換を成し遂げた。

 

「ネットストック」は投資家に熱烈に歓迎され、松井証券はネット証券会社としていきなりトップクラスの地位に躍り出た。その後も、定額手数料体系の「ボックスレート」、「預株」制度、「無期限信用取引」、「一日信用取引」など、業界初となる革新的なサービスを次々と導入し、証券業界と投資家たちを驚かせ続けてきた。

 

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ただし、ここで強調しておきたいのは、松井証券のイノベーティブな取り組みは、決してシーズ先行型の技術ベンチャー的発想によって生みだされたものではない、ということだ。それらは、同社が創業以来、100年の歴史の中で実践し、DNAとして受け継がれてきている「顧客中心主義」の結果として、必然的に考案されてきたものなのである。

 

古くからある業界には、顧客のメリットよりも自社の利益、あるいは前例を優先するような悪しき慣行や旧弊がみられることがよくある。証券業界も同様の傾向があったが、長い歴史を持つ松井証券はそのことを知り尽くしていた。だからこそ、規制緩和による環境変化や新たなテクノロジーを援用しながら、本当に顧客のためになるサービスを開発することで、旧弊を打ち破っていくことができたのだと言えよう。発想の原点は、あくまで顧客中心主義なのだ。

 

そうして、松井証券が開発・導入してきた新サービスやツールは、投資家から圧倒的な支持を受け、その後に他のネット証券もそれらと同様の仕組みを採り入れることが続いた。こうした歴史を経て、現在の個人投資家は、30年前から見たら夢のような低コストで、しかも便利な機能を用いながら、株式の取引ができるようになったのだ。

 

 

対面証券会社と比較して格段に安い取引コスト

では、コスト面について確認してみよう。

 

松井証券が投資家の間で名を馳せたきっかけの一つは、「一日の約定代金合計が10万円までの株式委託手数料を無料」にしたことだった。株式委託手数料は、証券会社の主要な収入源であり、サービスの利用に際して投資家が手数料を支払うことは常識であったから(現在でもそうだが)、この「少額取引の手数料無料化」が発表されたときは、大変な驚きをもって受け止められ、話題になった。

 

さらに、「少額取引の手数料無料」にとどまらず、それを超えた約定代金においても、松井証券の株式委託手数料は、対面証券の店頭で取引した時の手数料と比較して全般的にかなり低額になっている。下表は、大手の対面証券で営業担当者を通じて株式を購入したときの株式委託手数料と、松井証券でインターネット経由で株式を購入した場合の株式委託手数料とを比較したものである。

 

 

たとえば、A社では、約定代金1,000万円の場合の株式委託手数料は7万9,200円である。松井証券だと一日の約定代金合計が1,000万円以下の場合の手数料は1万円なので、約8倍の差だ。仮に、毎月1回、約定代金1,000万円の売買をしたとすると(年間取引は24回:購入+売却)、手数料の合計は、

 

対面証券A:約190万円
松井証券:24万円

 

となり、実に「約170万円」もの大差が生じる。

 

ネット証券ではインターネット上から自分で購入したい銘柄や株数等を入力して取引を行う必要があるものの、この手数料差を支払ってでも対面証券で営業員からのアドバイス、サービスを受ける価値があるかどうかについては、一考の価値があるだろう。

 

さらに、2019年12月からは「一日の約定代金合計が50万円までの株式委託手数料を無料」に拡大し、より低コストで取引できるようになった。

 

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第三者機関からも評価されるサポート品質

「株式投資にはあまり慣れていないから、いろいろ不安がある」。あるいは、「投資には慣れているが、ネットサービスの操作が苦手なので、ネット証券はちょっと…」、と考える方もいるかもしれない。しかし、松井証券には手厚いサポート体制が用意されており、そのような心配を払しょくしてくれる。

 

ネットサービスを利用していると、わからないことや、確認したいことが必ず出てくる。これはなにも、ネットが苦手な人や、株式取引の初心者に限ったことではない。

 

ところが、困ったときに頼れるはずのサポートサービスが、なかなか電話がつながらなかったり、あるいは対応が不親切だったりして、大きなストレスを感じることもよくある。皆さんも、一度や二度はそういった経験があるのではないだろうか? トラブルに見舞われ、困っていることがあるからサポートを利用しようとしているのに、そのサポートが使いにくかったら、ストレスはさらに増加してしまう。

 

ネット証券で電話サポートを設けていない会社はないが、証券会社を選ぶ際はその対応品質についても考える必要がある。その中で、松井証券はサポート品質の高さに定評がある。松井証券の専用コールセンターは180名体制で受付をしている。この人数はネット証券業界の中で最大規模を誇り、1日に1,500件の問い合わせまで対応可能だ。

 

 

その品質の高さは、コールセンターを客観的に評価する第三者機関であるHDI-Japan(ヘルプデスク協会)主催の2019年度問合せ窓口格付けで、最高評価の「三つ星」を9年連続で獲得していることからも証明されている。同協会の格付けで、「電話窓口」、「サポートポータル(Web)」の両部門で「三つ星」獲得が9年続いているのは、唯一、松井証券だけだ。

 

松井証券顧客サポート部長は、「店舗を持たないネット証券で安心して資産を運用していただくためには、サポート体制の充実はとても重要だと考えています。お客様の専門的なご質問にも的確にお答えできるよう、例えば、専門のオペレーターが対応する投信専用ダイヤルを設置するなど、ニーズに合ったサポート体制を構築しています」と言う。

 

なお、松井証券では電話サポートのほかに、Webサイトのフォームからの問い合わせや、チャットによるサポートなど、さまざまなサポート窓口を用意しており、顧客は自分が使いやすい窓口を利用できる。

 

 

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「ジュニアNISA」「贈与支援サービス」で相続対策も

2016年からスタートしたジュニアNISAについては、多くの方がすでにご存じであろう。子または孫の口座で親、または祖父母が代理で年間80万円までの株式や投資信託を購入・運用した場合、その分については、配当や譲渡益に対して5年間非課税となる制度だ。現在の予定では投資可能期間は2023年までの制度となっている。

 

ただし、ジュニアNISA口座で株などを購入した金額は、一般贈与として年間110万円までの贈与税非課税枠の一部となる。別枠ではないことに注意したい。

 

ジュニアNISAは、配当金課税、譲渡所得課税が5年間非課税となる一方で、適用可能な金額が年間80万円まで、子が18歳になるまで原則として非課税払い出しができないなどの制限がある。

 

「ジュニアNISA口座の利用以外にも、ご自身が運用をしている株式をお子様に贈与したいというお客様も少なからずいらっしゃいます。従来は株式等の口座間の移管には書面による手続きが必要でしたが、もっと手続きを簡単にできないのかという思いから開発した、『贈与支援サービス』というサービスもあります」(松井証券営業推進部担当者)

 

通常、株式を親の口座から子の口座へ移管して贈与する場合は、書類の提出による手続きが必要だ。しかし松井証券の「贈与支援サービス」では、あらかじめ子の口座を松井証券に作成しておけば、一般口座で保有する株式ならWebサイトの画面上の操作だけで簡単に移管が完了する(手数料無料)。

 

さらに、贈与報告書および贈与月間報告書が発行され、のちの税務申告の際に利用できる点もポイントだ。生前贈与の非課税枠の利用については、適切な方法で行わないと税務当局から否認される可能性があるが、報告書による記録が残っていれば、その心配はなくなる。

 

 

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富裕層にこそメリットがある、創業100年の実績

以上、松井証券の特徴を簡単に見てきたが、創業から100年受け継がれてきた「堅実経営」「顧客中心主義」といった同社のDNAは、なによりも資産の安全性を重んじる富裕層にこそメリットがある。

 

その上で、これからも時代の変化に応じた革新的なサービスをいち早く提供して、投資家をサポートしてくれるであろう松井証券は、これから株式投資を始めたい富裕層にも、あるいはすでに他社に口座を持っている方にも、目が離せない存在であり続けるであろう。

 

 

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