前回は、次世代型コインランドリーの出店エリアと狙う客層の決め方について紹介しました。今回は、不動産投資と同列にはできないコインランドリー事業投資について見ていきます。

そろそろ個人の投資対象や副業ではなくなる…?

「ランドリエ」には、ほかにもさまざまな仕掛けがあるのですが、商圏でいえば今まで古いタイプのコインランドリーしかなかったエリアに有人サービスを核にした事業規模のコインランドリーをだしていこうという発想です。

 

こうしたコインランドリーができると、それまであった古いタイプのコインランドリーは確実に立ち行かなくなると思います。

 

4度目のコインランドリーブームを背景に、ワンルームマンション投資よりもリスクが低く利回りも格段に高い投資として、コインランドリーが注目されています。しかし個人レベルの投資額で高いリターンが得られた時代はそろそろ終わりを迎えるのではないか。それが私の4つめの問題提起です。(他の問題提起はこれまでの連載記事にて詳述)

廃業するコインランドリーは年間500店超

とくに私が違和感を感じるのは、コインランドリーの経営を不動産投資と同列に論じる風潮です。

 

マンション経営には空室リスクがつきもので、定期的なメンテナンスや突発的な不具合、機器の故障などに多額の費用がかかる。その点コインランドリー投資は1日18時間程度の集客が無人ででき、経費もほとんどかからない。しかも売り上げは毎日現金で確実に入ってくる。これほど手間がかからず副業に適したものはない。

 

こうした内容の記事を読んだり、話をきいたりする度に「それは違う」と思ってしまいます。そもそも不動産賃貸業とコインランドリー事業はまったく別のものなのです。そこからリスクと利回りだけを切りだして話をするから、おかしくなるのです。

 

コインランドリーも、お客様あっての商売です。どこに店舗を構えるかによって売り上げはまったく違ってきます。成功しているコインランドリーは確かに手間いらずで、次々とコインを吐きだしてくれる打ち出の小槌のように見えるでしょう。しかし、客足が遠のき、オーナーの意欲も薄れて廃業してゆくコインランドリーが年間500店をこえているのも事実です。

 

政府・日銀の超低金利政策の下、お金を増やすことが難しくなった現在だからこそ、コインランドリー事業が、非常に利回りのいい投資として見られてしまうのだと思います。

手堅く・長期的な利益を得る コインランドリービジネス新常識

手堅く・長期的な利益を得る コインランドリービジネス新常識

鈴木 國夫

幻冬舎メディアコンサルティング

「ローリスク・ハイリターン」な投資先として近年注目を集めるコインランドリー。しかし実際のところ、コインランドリーは本当に儲かるビジネスなのか? 本書では、業界に携わって37年のベテラン社長が、業界の歴史から最近の…

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