今回は、「ラオス」の二輪車マーケットの現況を紹介します。※本連載は、公認会計士・税理士で、久野康成公認会計士事務所所長、株式会社東京コンサルティングファーム代表取締役会長の久野康成氏が監修した『新興国ビジネス業界地図』(TCG出版)から一部を抜粋し、激変する新興国市場のうち、特に注目したい4カ国の現状と今後の動向予測を見ていきます。

人口690万人の小国ラオスに集う日中韓のメーカー

スズキは1992年にタイ資本と共同でビエンチャンにサンティパブ・スズキ・ラオファクトリーを設立、ラオス初の二輪車生産を開始。ホンダは、タイ資本に生産委託する形でニューチップセンでドリームなどを生産。

 

 

21世紀になると中国勢・韓国勢が多数進出を果たした。なかでも、名前に韓国とラオスを冠したコーラオ・ホールディングスは、現代・起亜自動車の輸入販売、二輪車の生産・販売、保険業務まで取扱うラオス最大手の企業に成長。

 

コーラオは二輪車の3割以上のシェアを持つといわれる。2014年には韓国の二輪メーカーS&Tモータース(現KRモータース)を買収し拡大路線を歩む。

二輪大国に囲まれ、陸路で繋がっているラオス

内陸国ラオスは、アジアのデトロイトといわれる自動車や二輪車の産業集積が進んでいるタイ、二輪車王国と言われるほどに二輪車が普及しているベトナム、無数の二輪車メーカーが乱立する中国に囲まれ、陸路で繫がっている。

 

サワン・セノ経済特区(SEZ)には台湾のサンヤンの組立工場やマレーシア系二輪メーカーJRDの部品工場が進出を決めるなど新たな動きが活発化している。

新興国ビジネス業界地図

新興国ビジネス業界地図

久野 康成

TCG出版

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