会社の「決算書」は簡単に見せてはいけない理由

今回は、 会社の「決算書」は簡単に見せてはいけない理由を見ていきます。※本連載では、現場での実務経験豊富な経営コンサルタントである著者が、銀行交渉の成功事例、融資を受けるために知っておきたい銀行の内部事情などを紹介します。

「ずっと以前からいただいておりますので・・・」

銀行融資を受けていると、毎年決算書の提出を求められます。それはわかるのですが、「えっ? どうして必要なの?」という場合があります。

 

「うちはなぜか毎年、リース会社に決算書を渡してたんですよ!」

 

という企業がありました。それはおかしいと思い、社内の担当者に聞いたそうです。

 

「ずっと以前からそうしてますので・・・」


という返事だったそうです。

 

同時にリース会社の担当者にも聞いたそうです。すると、


「ずっと、以前からいただいておりますので・・・」


と、同じ返事なのです。結局、もらう方も、渡す方も、その目的を知らずに、受け渡しをしていた、ということです。

何のために決算書が必要なのか、把握することが必要

理由も無く決算書を渡すことはしたくないので、

 

「もう今後は決算書をお渡ししませんので」


と、リース会社に伝えました。すると先方は、


「どうなっても知りませんよ」

 

と、言ってきたそうです。とはいうものの、結局、何事も起こっていないのです。

 

今回の場合、おそらく、契約をスタートした当初のやりとりが、慣例化してしまった、ということだと思うのです。


渡すにしても、


どの部分が必要なのか?
何のために必要なのか?


を、しっかりと確認してほしいのです。そして、必要最小限の部分だけを、渡せば良いのです。

 

決算書には、財務体質が現れます。財務体質がわかれば、管理の体質が見えてきます。管理の体質には、経営姿勢が見えてきます。

 

だから、決算書は、むやみに渡すものではないのです。現在どこに決算書を渡しているか、全部を把握できていますか?

本連載は、株式会社アイ・シー・オーコンサルティングの代表取締役・古山喜章氏のブログ『ICO 経営道場』から抜粋・再編集したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。ブログはこちらから⇒http://icoconsul.cocolog-nifty.com/blog/

株式会社アイ・シー・オーコンサルティング 代表取締役

昭和40年 大阪府生まれ。

平成元年 関西大学卒業後、兵庫県の中堅洋菓子メーカーに入社。経理、総務、人事、生産管理、工程管理、広報など、主たる管理部門で実力を発揮。

平成17年 株式会社アイ・シー・オーコンサルティングに加わり、経営指導業務を開始する。
以降、長年の現場実務経験と、師匠である井上和弘(アイ・シー・オーコンサルティング会長)の《井上式経営術》を武器に、日々、中小企業の黒子としての経営指導に邁進している。

指導実績:財務改善、税務・銀行対策、労務問題改善、経営企画、管理会計、IT・システム化、事業承継など。
また、日本経営合理化協会主催「後継社長塾」(塾長:井上和弘)、に塾長補佐として参加し、後継社長の育成にも尽力している。

著者紹介

連載経営者必読!融資を勝ち取る銀行交渉術

経営者の財務力を一気に アップさせる本〔補訂版〕

経営者の財務力を一気に アップさせる本〔補訂版〕

古山 喜章,井上 和弘

東峰書房

数字が苦手な人にこそ読んで欲しい!本書では、会社経営にまつわる数字を読み解き財務力をアップさせる方法を解説します。数字が苦手だからこそとことんわかりやすく理解する方法を見出した筆者。そのノウハウをお伝えし、経営…

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧