税金 節税
連載スゴい「節税」【第25回】

飲食費は「交際費」にしなくても落とせる!?

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飲食費は「交際費」にしなくても落とせる!?

飲食代をすべて交際費として考えると、かなりの縛りが発生しますが、実際には、内容に応じて経費の種類を変えることができます。今回は、仕事に関係する飲食に関し、製作経費として認められるものについて見ていきます。

飲食代をすべて交際費と考える必要はない

前回ご紹介した出版社の社長さんの話に戻ります。ここまで考えてくると、どうも社長さんが手にしていたホテルの領収書は「交際費」ではないように思えてきます。 
 
社長さんは「会議費かも」と考えました。 会議費という科目は、社外の会議室を借りた場合の費用ですが、その場合、1人当たり5000円までの飲食費がA出版社の社内規定で認められていました。しかし、当座談会は書籍に収録するためのもので、「会議」ではありません。また、明細を見てみると明らかに1人当たり5000円の枠も超えていました。4万円のうち約3万円が飲食費で、それを参加者5人で割ると6000円以上です。 
 
「交際費でもないし、会議費でもないとすると、じゃあ、これはどんな科目で落とせるのだろう」――社長さんは、こう考えながら領収書をじっと見ていたわけです。 
 
結論からいうと、これは「製作経費」として計上できる金額です。形の上では「会議」に似ていて、少し「交際費」に重なる意味合いもありますが、座談会の内容がきちんと記録に残され、それが数カ月後には書籍という商品の一部になるわけですから、これは該当する書籍の制作費です。 
 
参加者には飲食代とは別に「謝礼」を支払っていますが、これも製作経費として別に計上できます。書き方としては「取材費」だったり「謝礼」だったりしますが、いずれにしても特定の本の制作費なのです。 
 
制作費の場合は、はっきりいって、本当に製作に直接関連するものであれば青天井です。ただ、経費を使いすぎれば当然、その「商品」が原価割れになります。単独の商品、ここでは特定の一冊の書籍ですが、この本の利益を出したい場合は「製作経費」を節約する必要がありますが、税務上、制作費というのはいくら使おうが「青天井」なのです。 

製作経費にも当然「けじめ」が必要に

交際費については後述しますが、損金算入できる金額に上限があり、もちろん会議費も同様です。 特に出版社、テレビ局など、書籍や番組に直接関連する「飲食」を交際費や会議費で落とせないとしたら、ほとんどの飲食代は課税されてしまうことになります。 
 
A出版のS社長は、担当編集者に「おーい、この前の座談会、製作経費で落とすけれど、今度はもうちょっと安いところでやれよ!写真集が赤字になっちまうぞ」と声をかけて、伝票にハンコを押しました。 
 
必ずしも「飲食代」をすべて「交際費」と考える必要はないというわけです。 
 
ただし、こうした座談会の場合でも、明らかに度をすぎた量のアルコール類、また座談会終了後の2次会飲食費、書籍が完成した後の「打ち上げ代」などが、すべて制作費とはいいかねます。どこまでは制作費か、どこまでが交際費が、あるいは仕事とはまったく関係のない飲食かなどについて、何らかの「けじめ」が必要になることはいうまでもありません。 

本連載は、2012年12月19日刊行の書籍『スゴい「節税」』から抜粋したものです。その後の税制改正は反映されておりませんので、ご留意ください。

GTAC

GTAC(ジータック)とは、株式会社幻冬舎総合財産コンサルティング(GENTOSHA TOTAL ASSET CONSULTING Inc.)の略称。出版社グループの強みを生かした最先端の情報収集力と発信力で、「中立」「斬新」なサービスを相続・事業承継対策からM&A、国内外の不動産活用といった手法を駆使し、顧客の財産を「防衛」「承継」「移転」するための総合的なコンサルティングを行う。編著・共著に『相続税をゼロにする生命保険活用術』『究極の海外不動産投資』『法人保険で実現する究極の税金対策』『スゴい「減価償却」』(いずれも幻冬舎メディアコンサルティング)など。GTAC公式サイトhttp://gentosha-tac.com/(写真は代表取締役の山下征孝)

著者紹介

連載スゴい「節税」

スゴい「節税」

スゴい「節税」

編著 GTAC

幻冬舎メディアコンサルティング

増税、デフレ、円高不況・・・。中小企業が日本の厳しい経済環境を乗り切るには、いかに売上を伸ばすかということ以上に、今ある利益をいかに残すかに注目することが必要でした。その解決策は節税にアリ。「日々の交際費でコツ…

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