銀行が勧める「有価証券」を買ってはいけない理由

今回は、銀行が勧める「有価証券」を買ってはいけない理由について説明します。※本連載では、現場での実務経験豊富な経営コンサルタントである著者が、銀行交渉の成功事例、融資を受けるために知っておきたい銀行の内部事情などを紹介します。

本業以外のことで銭儲けを考えるのは「ギャンブル」

前回は「銀行都合の融資話」を持ちかけられた社長の例をお話ししました。今回は、「有価証券類」を銀行から勧められている社長のお話です。

 

「銀行からこう言われて、つい手が伸びてしまって・・・。」

 

でその結果、決算書の有価証券がこげついている。そのようなケースにもよく出会います。

 

「これは手堅い商品ですよ」「これは有望ですよ」このようなささやきに、つい手が伸びてしまうそうです。

 

本業以外のことで銭儲けをしようとして、うまくいくはずがありません。万一うまくいったとしても、結局、次も手を出します。で、大ケガをします。そこで初めて、自分の過ちに気が付くのです。

 

これは投資でもなんでもなく、まさにギャンブルです。

不要な有価証券があるなら、売却したほうが「得」

さらに大変なのは、現預金がないのに、借入までしてそのような商品を買ってしまっている場合です。残ったのは借金だけ。そうなると、そのツケを払うのは従業員、ということになってしまいます。

 

もし今現在、不要な有価証券があるなら、すぐ売ってしまうことです。持っていても、何のプラスにもなりません。むしろ売却して特別損失を出し、税金でのキャッシュアウトを減らしたほうが、大いに得です。

 

有価証券が「上がった、下がった」で、一喜一憂するのが、経営者ではありません。例え社長といえども、経営資源を個人の投機目的に使うべからず、なのです。

本連載は、株式会社アイ・シー・オーコンサルティングの代表取締役・古山喜章氏のブログ『ICO 経営道場』から抜粋・再編集したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。ブログはこちらから⇒http://icoconsul.cocolog-nifty.com/blog/

株式会社アイ・シー・オーコンサルティング 代表取締役

昭和40年 大阪府生まれ。

平成元年 関西大学卒業後、兵庫県の中堅洋菓子メーカーに入社。経理、総務、人事、生産管理、工程管理、広報など、主たる管理部門で実力を発揮。

平成17年 株式会社アイ・シー・オーコンサルティングに加わり、経営指導業務を開始する。
以降、長年の現場実務経験と、師匠である井上和弘(アイ・シー・オーコンサルティング会長)の《井上式経営術》を武器に、日々、中小企業の黒子としての経営指導に邁進している。

指導実績:財務改善、税務・銀行対策、労務問題改善、経営企画、管理会計、IT・システム化、事業承継など。
また、日本経営合理化協会主催「後継社長塾」(塾長:井上和弘)、に塾長補佐として参加し、後継社長の育成にも尽力している。

著者紹介

連載経営者必読!融資を勝ち取る銀行交渉術

経営者の財務力を一気に アップさせる本〔補訂版〕

経営者の財務力を一気に アップさせる本〔補訂版〕

古山 喜章,井上 和弘

東峰書房

数字が苦手な人にこそ読んで欲しい!本書では、会社経営にまつわる数字を読み解き財務力をアップさせる方法を解説します。数字が苦手だからこそとことんわかりやすく理解する方法を見出した筆者。そのノウハウをお伝えし、経営…

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