(※写真はイメージです/PIXTA)

タワーマンション(以下、タワマン)というと「大規模修繕工事」の問題が取り沙汰されます。「莫大な費用がかかる」「経験のある業者が少ない」などネガティブに語られることが多いですが、タワマンの資産価値に関わってくるものなのでしょうか。その実態に迫ります。

「タワマンは購入したくない」という意見はあるが…

タワマンについて「先に控えている大規模修繕工事を考えると、購入はしたくない」という意見をよく聞く。提示される懸念は2パターンに分類される。

 

①「タワマン」という建築物の存在自体が新しく、大規模修繕工事は前例があまりないので、施工できる業者がいないのではないか。

 

②「タワマン」はその大きさゆえ、大規模修繕には莫大な費用がかかり、入居者の大きな負担となってくるのではないか。

 

①に関していえば、実際既に大規模修繕工事が行われているタワマンがあるので、その実際を知れば、懸念は払拭されるのではないか。例えば、高さ100mを超え超高層と呼ばれるタワマンにおいては普通のマンションのように足場を組んで行われるものではない。そのかわり、ゴンドラや移動昇降式の足場が使われる。「建築はできたけど、修繕はできなかった!」となるほど人間は愚かではないだろう。

 

②の費用については、多くのタワマンで管理組合が大規模修繕について計画的に行っているため、「目玉が飛び出る修繕積立金」が寝耳に水で請求されることはもちろんない(修繕積立金について確認せずに購入していた場合は別かも知れないが)。

「建物は古くなるが、自分も老いていくものだ」

住民はどう考えているのだろうか。実際の声を聞いた。

 

「修繕積立金が高いんじゃないかと言われても、管理費等も含めて金額を見ているのであまり気にしたことはありません。タワマンは高いイメージがあるのかも知れませんが、それに見合った価値は感じています。対価として払う分には、割高感はありません。(タワマンを)購入して住んでいましたが、隣の駅近に新しいタワマンが建築されたので、住んでいた部屋を売却し、新築を購入しました。修繕積立金を支払ったとはいえ、その分損したという気持ちはまったくありません」(東京/47歳)

 

新しい建築物であるタワマンが古くなることに不安はないのだろうか。

 

「大きい建物って、そんなに早く古くなるものですかね? どちらにせよ建物が古くなるのはいいですが、自分も老いていくものなので、将来のことを考えると購入派です。修繕積立金や管理費に関しては、織り込んだうえで購入しています。払い続けることが嫌なのではなく、賃貸だと借りられなくなるリスクが恐いので」

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