平均年金額14万円…不安増すが、専門家のこんな指摘も
老後資金について不安も多いなか、お金のプロはこんな指摘もしています。
“老後必要な金額というのは、「いくらの収入を得られるか」「どのような暮らしをするか」によって、家庭ごと大きく異なるということです。もし、65歳を過ぎてもアルバイトなどで3万円程度の収入を得られたとしたら、無理に生活費を下げずとも、3万円を補填した暮らしができます。さらに生活費を抑え、補填額が少なく済むようであれば、もっと少ない老後資金でも問題ないのです。
とはいえ、一点だけ、現状「生活防衛資金」が十分でない場合は、留意すべきといえるでしょう。
生活防衛資金とは、体調を崩したり、生活上必要不可欠な高額なものが壊れたりするなど、万が一の事態に対処するための資金のことを指します。少ない額からでもいいので、不要な支出を今からカットし、毎月この資金を貯金することが大切です。取り組み自体が、老後の支出を抑える生活に直結しますので、準備が早すぎるということはありません。
このように、「漠然とした不安」が、段階を追って「具体性を持った問題」へと変わっていけば、不安は軽減されていきます。自分の将来が不透明だったとしても、表面的な部分に飛びつき不安になるのは、本当に無意味なことなのです。”(関連記事『年金受給見込み額「17万円」、老後が不安…貯金もできてない』横山光昭氏)
桐本さん、高齢化社会についてこんな思いを打ち明けました。
「私や妻は、今からどんどん老いていきます。子どもにはもちろんのこと、世間様にも迷惑はかけたくないですが、だからといって『高齢者の自助努力』には限界がある。私は働き続けるけれど、それは単純に運がよかっただけですし、この先どう転ぶかも分からない。不安はもちろんあります」
「ゆくゆくは老人ホームに入るんですかね。実父を看取ったときに思いましたが、高齢者世帯の生活は本当に大変です。誰かがいつでも駆けつけてくれる状態でいないと、後々大変なことになる。老い先に楽するためにも、今はお金を稼ぎます」