(※写真はイメージです/PIXTA)

少子化、人口減少の過酷な日本。縮小していくであろう国内経済を見据え、令和を生きる日本人はどのように資産形成しているのでしょうか。「日本人の生活のリアル」を見ていきます。

「母はいずれ、老人ホームに入ると言っていますが…」

親との同居について、思う節はあるのでしょうか。

 

「母は今60歳ですが、近所でパートタイムの仕事をしていて、僕たちの生活費も援助してくれています。その意味でも同居はありがたいです。妻と姑の関係は…悪くないと思いますけどね。日中は仕事で僕はいないので分からないけど、土日の様子を見る限りは普通です。料理は僕の母が結構作っています。妻はもっぱら子育てって感じです」

 

「母はいずれ、老人ホームに入ると言っていますが、まだまだ先の話だと感じています。健康そのものですし。しばらくはこのまま、『親子共働き』の状態がベストかと」

貯金1500万円夫婦が直面した「老後2000万円」問題

桐本さん(59歳・男性/仮名)。フリーランスの翻訳家として働きながら、同い年の妻と夫婦2人で暮らしています。現在の貯金は夫婦合わせて1,500万円。老後への心配はないのでしょうか。

 

「私の場合、定年とかないですからね。フリーとして働き始めて10年近く経って、収入はかなり安定しています。健康だけには気を付けたいところですが、体力勝負の仕事でもないので、今後も働き続けるつもりです。年金は繰下げ受給します」

 

前述の『家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]』(令和4年)では「老後の生活への心配」についてもアンケートをとっています。

 

老後の生活について「心配である」と回答した世帯は78.5%で、「それほど心配していない」世帯は21.5%となりました。なお「心配である」と答えた世帯にその理由を聞いてみると(複数回答)、「十分な金融資産がないから」が78.0%、「年金や保険が十分ではないから」が52.1%となりました。

 

「『老後資金2,000万円』には足りない貯蓄ですが、年金を繰り下げる分、受給額は増えるはずなので、その金額に期待したいところです」

 

年金受給額の平均値はいくらほどなのか。厚生労働省年金局発表『令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況』によると、厚生年金保険(第1号)受給者の平均年金月額は、老齢年金が14万4,982円です。国民年金受給者の老齢年金の平均年金月額は、5万6,428円となっています。

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※本記事のインタビューではプライバシーを考慮し、一部内容を変更しています。

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