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連載住宅購入前に耐震強度を見極める15のポイント【第12回】

新築前の「地盤調査」の重要性と地盤改良工事の概要

耐震強度地盤改良

新築前の「地盤調査」の重要性と地盤改良工事の概要

前回は、建物全体の耐震性を強化する「耐震補強工事」について説明しました。今回は、新築前の「地盤調査」の重要性と地盤改良工事の概要について見ていきます。

首都圏全域で地盤改良が必要な物件は多い!?

ポイント⑬地盤調査も欠かせない

 

地震への対策を考えた住宅選びをする際、住宅が建っている地盤も重視すべき点です。軟弱な地盤や液状化しやすい地盤に建つ建物は、地震のときに地盤から大きく揺れますから、堅い地盤の上にある住宅よりも、より高い耐震性が求められます。

 

そこで最近では、新築一戸建てを建築する際には、必ず、地盤調査を行います。地盤調査の方法としては、スウェーデン式サウンディング試験という方法で調査します。これは、建築予定の敷地部分のおおよそ4~5カ所に専用の機械でスクリューポイントという棒状のものをねじ込みながら、深度25センチメートルごとの土質やN値を調べていきます。このN値という数値が、地盤が強い土地か弱い土地かを判断するポイントとなります。

 

木造2階建の場合は、このN値が2・0以上であれば、建物の重さに耐えうる地盤として、地盤改良や地盤補強の工事は不要と判断されます。しかし、2・0未満の場合には、なんらかの地盤補強対策工事が必要となります。

 

私がこれまでに見てきた首都圏全域の数多くの物件の中では、N値が2・0を下回ったために、地盤改良が必要となった物件のほうが多くありました。

地中で地盤を補強する「地盤改良工事」

では、次に地盤改良工事について解説します。

 

その代表的な工法のひとつが、「柱状改良」です。これは、住宅の基礎工事を行う前の段階で、基礎が載る予定の地中に柱状の杭を作るという改良方法です。

 

柱状改良は、専用の重機で直径50~60センチメートルの穴を掘り、その穴に水と固化材を流し込み、土と混ぜながら地中に柱状の杭を作る地盤補強の方法です。柱の長さは、地盤調査の結果を見て判断されます。

 

住宅の大きさにもよりますが、この柱状の杭の本数は20本から30本が一般的です。この杭こそが、建物の基礎の地中で地盤を強くし、建物を支えることになります。

 

なお、この工事にかかる費用は、一般的に50万~100万円となります。

 

新築分譲住宅の購入を検討している人にとって、住宅の建つ地盤は心配な点のひとつです。住宅診断を依頼いただいた場合には、できるだけ早く、地盤調査の結果や地盤改良工事が行われているかを調べてお伝えするようにしています。

 

分譲会社によっては、地盤調査結果の詳細データを公開していない会社もありますが、調査を行えば、地盤改良したか否かは確認できるので、専門の業者に相談してみてください。

 

東日本大震災の際、千葉県の一部で起きた地盤の液状化現象のニュースをご覧になった人もいるでしょう。住宅の地盤は、平常時には気にならないものですが、私たちは地震が起きる国に住んでいるという前提で考えていただきたいのです。

 

【図表】 住宅の地盤改良

本連載は、2015年6月25日刊行の書籍『こんな建売住宅は買うな』から抜粋したものです。その後の法律・条例改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

田中 勲

レジデンシャル不動産法人株式会社 代表取締役

仲介手数料無料ゼロシステムズを運営して首都圏全域の不動産仲介と建物診断を行う。不動産業界に20年以上従事しており、物件の売買実績は1000件以上。そこで得た経験をもとに“田中式建物診断”という独自の建物診断を提唱している。欠陥住宅の購入を防ぐ欠陥住宅の専門家として知られ、独自の建物診断の第一人者として、ラジオ、テレビ、雑誌、書籍等多数のメディアで活躍している。

著者紹介

連載住宅購入前に耐震強度を見極める15のポイント

こんな建売住宅は買うな

こんな建売住宅は買うな

田中 勲

幻冬舎メディアコンサルティング

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