300円の食パンを「500円に値上げ」したのに“来店客数”が15%増加!競合に差をつける「11個の切り口」【専門家が解説】

300円の食パンを「500円に値上げ」したのに“来店客数”が15%増加!競合に差をつける「11個の切り口」【専門家が解説】

他社製品と差別化したくても「新しいアイデア」がなかなか思いつかない...。実は、元々あった要素を“少し”変えるだけで大きな利益に繋げられるかも知れません。ローソン在籍時に「Pontaカード」や「コンビニ業界初のセルフレジ」を発案し実現させた市原義文氏の著書『アイデアをお金に変える「マネタイズ」ノート』(三笠書房)より一部抜粋し、差別化するための11個の切り口について解説します。 

マクドナルドの「夜マック」の事例

ほかにも、世の中には参考になる事例がたくさんあります。大手ハンバーガーチェーンのマクドナルドが提案した「夜マック」はその最たるものです。私は思わず「このアイデアはやられたな~」と、感心しました。
 

マクドナルドには、「夜マック」が始まるずっと前から、「朝マック」という商品が存在していました。「マフィン」や「ホットケーキ」など、朝マックにしかない専用メニューを楽しまれた方も多いのではないでしょうか。

 

「夜マック」も、「朝マック」と同じように専用メニューはあるのですが、よくよく観察すると、朝マックとは様相が異なることに気づきました。

 

「夜マック」のメニューには、「倍ビッグマック」や「倍フィレオフィッシュ」といったように、従来のメニューに「倍」という文字をつけたものが大半だったのです。先ほど紹介した「11個の切り口」で考えると、次の組み合わせになります。

 

【夜マックを「11個の切り口」で分析】

・「サイズ・容量を変える」×「売る時間を変える」×「機能を変える」×「名前を変える」

・「サイズ・容量を変える」→パテの使用量を2枚(倍)に変えた。

・「売る時間を変える」→夕方以降の販売に変えた。

・「機能を変える」→「夕食需要」に焦点を当てた。

・「名前を変える」→既存商品名称に「倍」をつけた。

 

「夜マック」は、この組み合わせによって、「ちょっとした違いをつくる」ことに成功したのです。ここで変えたのは、簡単に言ってしまえば、パテの量を倍にしただけです。たったそれだけで、新たな需要を引き出した好例です。本当に見事な企画でした。

 

みなさんも、このマクドナルドの例をイメージしながら、11個の切り口を使って、組み合わせを考えてみてください。「ちょっとした違い」が簡単につくれます。最初は、ほんの「ちょっとした違い」に思えたとしても、やがてはお客様をファンにする「大きな違い」につながっていくのです。

 

 

経営コンサルタント

株式会社シャイン&コー代表取締役社長

市原 義文

 

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