(※写真はイメージです/PIXTA)

60歳の佐藤さんは、退職金は2,000万円受け取り、貯金は2,500万円あり、ゆとりある老後を送れると確信していました。しかし、たったの10年後、貯蓄は底をつき、あっという間に老後破産に陥ってしまったのです。いったいなぜなのでしょうか。本記事では、FP事務所MoneySmith代表の吉野裕一氏が、佐藤さんの事例とともに老後のマネープランについて解説します。

老後生活を見越した生活水準を考える

前述しましたが、現在の日本の年金制度はマクロ経済スライドが採られているため、今後、物価や賃金が上昇したとしても、年金支給水準は目減りしていくことになります。さらに、人生100年時代といわれるように、徐々に高齢化が進み、老老介護が多くなると考えられます。

 

現役時代に収入が多かった方は、年金生活になったときに生活水準を落とすことができず、十分な貯蓄があっても取り崩すことになりかねません。当然、貯蓄を取り崩しても安心なほどの貯えがあればよいのでしょうが、家族がいれば、教育費や住居費、様々な出費があり、思うような貯蓄ができないかもしれません。

 

現在、政府は「資産倍増計画」として、企業に対する賃金の増額の投げかけや、資産運用に対するiDeCoやNISAといった税制優遇制度の拡充を行っています。投資は長い時間をかけてゆっくりと資産を増やしていくものです。なかでも特に考えなくてはいけないのが、物価上昇に負けない資産形成となります。

 

iDeCoやNISAという言葉をよく聞くようになってきましたが、周りの人に流されるだけではなく、自分の将来のライフプランを考えたうえで資産運用を始めましょう。

 

 

吉野 裕一

FP事務所MoneySmith

代表

 

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