現役ボディビルダー・岡田隆教授が力説!「5大栄養素」の中でも忘れられがちな「ミネラル」の“重要すぎる役割”

現役ボディビルダー・岡田隆教授が力説!「5大栄養素」の中でも忘れられがちな「ミネラル」の“重要すぎる役割”
(※写真はイメージです/PIXTA)

生きるうえで「食事」は必要不可欠。摂取した栄養素は長い道のりを経て、身体のために機能します。本連載では、ボディビル世界大会で3位に入賞した経験もあり、日本体育大学体育学部の教授を務める岡田隆氏の著書『世界一細かすぎる筋トレ栄養事典』から、「食事×筋トレ」を主軸とした「理想のカラダづくり」について解説します。

ミネラルが持つ働き

栄養素の中で忘れられがちであるものの、生きる上で欠かせないのがミネラルです。

 

その役割は大きく分けて2つ。「組織の構成」と「機能の維持」です。

 

体内にある組織には、ミネラルが構成要素となっているものがあります。

 

骨や歯は「カルシウム」「マグネシウム」、細胞膜の構成要素となるリン脂質は「リン」、ヘモグロビンは「鉄」が材料になっており、酵素もさまざまなミネラルを必要とします。

 

一方、体内の機能を調節してくれるのは、体内の水分を適切に保つ「カリウム」と「ナトリウム」、神経系をコントロールする「カルシウム」や「マグネシウム」などです。

 

そして、筋肉の働きにもミネラルは関与しています。細胞の内部は基本的にカリウムが多く、外部はナトリウムが多いという特徴があります。

 

ここに刺激が入り興奮すると、細胞外のナトリウムが流入し、カリウムが流出。この時、細胞には「活動電位」という変化が生じ、細胞内を興奮が伝導します。

 

さらにマグネシウムの働きにより、カリウムは細胞内に戻っていきます。このように細かな現象が、筋肉の収縮に影響を与えているのです。

ミネラルは生体をつくり、調節する

イラスト/丸口洋平、デザイン/TYPEFACE
[図表1]人体におけるミネラルの主な役割  イラスト/丸口洋平、デザイン/TYPEFACE

 

トレーニング・オフの日の理想の過ごし方

筋肉の成長の鍵は「継続」です。継続的にトレーニングをするためには、定期的にオフの日を設けて、疲弊した組織の回復を図らなければなりません。

 

闇雲にトレーニングを連続させるよりも、ポジティブにオフを取り入れたほうが、長期的に見た時の筋肥大効果が高まります。

 

オフの日は筋トレで疲弊した心身を休めることが目的なので、ジムに行かない、筋トレをしないことが基本となります。

 

何もしない「完全オフ」も意味がありますが、「少し別の角度から身体を動かしてみるオフの日」を取り入れてみることも有効な方法だと感じています。

 

私はとある大会に向けた減量期、日体大の学生と週に1回程度、登山した時期があります。基本的には有酸素運動による減量と同じ考えで、除脂肪を目的としていました。

 

理論上はトレッドミルの急傾斜と同じ消費カロリーにもできるわけですが、明らかに登山のほうが心身への効果は大きいです。

次ページ「筋トレ以外の運動」をオフの日に取り入れるメリット
世界一細かすぎる筋トレ栄養事典

世界一細かすぎる筋トレ栄養事典

岡田 隆

小学館

食事×筋トレで理想のカラダをつくれる本! 世界大会にて3位となるまでの体験、そして研究者としての知見から得た「生きていくうえで必須の行為『食事』を、いかにボディメイクに生かすか」がテーマの一冊。 本書には、あな…

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