3.世の中の変化を読む
世の中は日々刻々と変化している。社会が変わりマーケットの状況が変わり、企業の業績が変化し、株価も変動していく。だからこそ、マクロ・ミクロの視点を持つことが重要になるわけで、流行り廃(すた)りに流されたり、不確実な人の意見やメディアの論調に惑わされたりしないように心掛けたい。
社会の変化に伴って新たなマーケットが生まれたり、消えたりする。よって世の中の大きな変化を読み取りながら、「やがて社会はこのように変わるだろう」と連想することが大切になり、そのシナリオを描くことができれば有望な業種・銘柄を選択できるようになる。
たとえば、仕事が効率化され、働き方が変わり、従来の生活スタイルに変化をもたらすものとして、IoT(モノのインターネット)がここ4〜5年のあいだ注目されてきた。だが、2023年初頭の時点で、IoTをさらに超えたIoE(Internet of Everythingの略)という新たな概念が登場していることを知っている人はまだ少ないだろう。
IoEは「モノ」だけではなく、ヒト、プロセス、データ、場所などをインターネットに接続させることを前提とする。IoTによるデータを世の中のあらゆるサービスにつなげ、より価値のある便利なサービスを作り上げることを可能にするという。
IoT関連の銘柄は、有望視されてきたセクターだけに、証券会社のウェブサイトなどで検索すると、すでに選ぶのに迷うほどたくさんある。
IoEにはサーバーや基幹系システムなど、ネット通信が可能なデジタル機器すべてがつながる「IoD(Internet of Digital =デジタルのインターネット)」が含まれる。なので、IoT関連銘柄の中からIoDの分野に取り組んでいる企業を投資のターゲットにすることが考えられる。
渡部 清二
複眼経済塾
代表取締役塾長
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