(※写真はイメージです/PIXTA)

「脱税はもちろんしないが、“節税”は最大限実践したい」と考えている人は多いでしょう。そこで、税理士法人グランサーズの共同代表で税理士・公認会計士の黒瀧泰介氏が、フリーランス・個人事業主が実践すべき「節税術」を解説します。メリット・デメリットをみていきましょう。

法人と個人の“いいとこどり”!「マイクロ法人」とは

――ここ数年、個人事業主・フリーランスの「税金の最適化」にうってつけの方法があると話題になっているようです。これはどんな方法なのでしょうか。

 

黒瀧氏(以下、黒)「はい。それは、法人という“箱”、いわゆる『マイクロ法人』を活用するという方法です。個人事業主やフリーランスとして働きながらマイクロ法人を設立することで、

 

・社会保険料の削減
・節税

 

をはじめ、そのほかにもさまざまなメリットを取れる可能性があります」

 

――近頃よく耳にする「マイクロ法人」ですが、具体的にどういうものなんでしょうか?

 

黒「マイクロ法人とは、『最小単位の法人』のことです。設立した本人が社長となり、従業員を雇わずに必要最低限の費用・設備で事業を営むという形態で経営します。わかりやすくいうと、『ひとり社長』の会社のことです」

 

――会社といえばオフィスを構えて、従業員を雇って、設備を揃えて……というイメージがありますが、それとはずいぶん違う形態ですね。

 

黒「はい。ちなみに『マイクロ法人』という言葉は、作家の橘玲(たちばな・あきら)さんの造語です」

 

――そうなんですね!

 

黒「2006年の会社法の改正により、資本金ゼロ・取締役1人の『ひとり株式会社』が作れるようになりました。橘さんは著書のなかで、『フリーランスやサラリーマンもマイクロ法人を作ることで合法的に節税できる』と主張し、大きな話題になりました。

 

現在、1つの決まった企業で働くのではなくて、複数の仕事を並行して行う『パラレルワーク(複業)』という働き方が広まっているなかで、個人事業主とマイクロ法人の併用という組み合わせが、法人と個人事業主のいいとこ取りの『二刀流スキーム』として注目されています」

 

――「法人と個人のいいとこ取り」というのはかなり気になりますね。

 

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※本記事は、YouTube『社長の資産防衛チャンネル【税理士&経営者】』より動画を一部抜粋・再編集したものです。

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