世間が「家賃の値上がり」に苦しむなか…
参院議院運営委員会は2月27日、麹町宿舎南棟(東京都千代田区)の家賃見直しを決めました。経年劣化で5年ごとに家賃が下がる国家公務員宿舎の規則(※)に準じた見直しとのことですが、驚きなのがその家賃額。これまでの9万2,210円から2,568円引き下げて、2023年4月以降は8万9,642円となったのです。
千代田区でこの家賃……築年数半世紀のワンルーム? ひょっとして事故物件? いったいどんなボロ家なの? と、にわかには信じられません。ではこの麹町宿舎南棟とはどのような物件なのでしょうか。
羨ましい…あまりに世間離れした議員の「福利厚生」
麹町宿舎南棟は、東京都千代田区という都心の一等地にたたずむ鉄筋コンクリート造、築25年(1997年竣工)の物件で、東京メトロ有楽町線の麹町駅から徒歩3分に位置します。地上7階地下1階建ての建物には駐車場に会議室、応接室も備えており、居住用の部屋の広さは2LDK(75㎡)と十分な広さです。
もしも民間でこのような条件の入居者募集をみかけた場合、まず詐欺を疑うでしょう。それほどに「ありえない」好条件です。
では、そもそも千代田区の家賃相場はどの程度なのでしょうか。
〈千代田区の家賃相場〉
ワンルーム:13万2,300円
1K:11万3,600円
1DK:14万9,500円
1LDK:24万2,700円
2K:15万4,000円
2DK:28万2,000円
2LDK:31万7,100円
3K:57万円
3DK:-
3LDK:49万5,100円
※LIFULL HOME'S『千代田区の家賃相場方法』より(2023年4月3日時点)
千代田区の家賃相場は、1Kであっても10万円超え。2LDKにいたっては31万7,100円と、相場は麹町宿舎南棟の3倍強です。さらに、今回の家賃見直しは国家公務員宿舎法施行規則に基づいて「経年劣化のために減額」されています。つまり、5年後にはさらなる減額が想定されているのです。
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