安定した資産運用のためには収益物件の活用が最適です。本連載では、買うべき物件、買ってはいけない物件とはどのようなものなのか、Q&A形式で紹介します。

忙しいオーナー社長でも本業に専念することが可能

たとえ現在高収入を得ている人であっても、将来のお金に対する不安は尽きることがありません。経営者であれば企業の利益を出し続けることは容易ではないうえに、苦労して利益を出しても高額な課税が待ち構えています。さらに、わが国では人口減少が進み、財政問題も加わって年金がもらえないかもしれず、将来の不安は募る一方です。

 

こうした中で資産を守り、未来に残していくためには、効果的な資産運用が不可欠です。資産運用の手段には、預貯金をはじめ株式投資や投資信託など様々な選択肢がありますが、安定的に資産を残すという点では、収益物件の活用が最も適していると断言できます。

 

 

その理由は、大きく三つあります。一つ目は、物件購入のための資金を銀行から借り入れることができる点です。極端にいえば、自己資金を一切持ち出さなくても収益物件は取得できます。原則的に銀行は株や投資信託といった金融商品を買うための資金は貸してくれません。

 

二つ目は、成果をある程度コントロールできる点です。株式や投資信託といった他の金融商品では自分で価格をコントロールすることはできません。しかし収益物件はやり方によって、たとえば入居率を高める等ポイントさえ押さえれば、損失を被る危険性は最小限に抑えることができます。他の金融商品と比較して自分の力がある程度及ぶ投資であるといえるのです。だからこそ、しっかりとした知識が必要となります。

 

三つ目は、収益物件活用を投資ではなく経営として考えた場合、他人に任せた運用が可能な点です。たとえば副業で飲食店を経営する場合、人件費がかかるうえに、膨大な時間も割かなければなりません。何よりも人の管理が最も大変です。その点、収益物件活用はすべての業務をアウトソーシングできるので、忙しいオーナー社長であっても、本業に専念することが可能です。

 

収益物件の活用で「節税」の効果も期待

収益物件を活用すれば、以下の4つの効果が得られます。

 

①副収入効果

全額借入で取得したとしても、賃料収入から物件にまつわる経費、金融機関への返済を差し引いたうえで、なおキャッシュフローが手元に残る仕組みが構築できます。しかも、その賃料収入は毎月安定したものなので高い効果があります。ただし、そのときの相場や物件の立地によって利回りが低いと、なかなか副収入は得られません。

 

②貯蓄効果

毎月の賃料収入から元金を返済していくことで、いざというときに物件を売却した際、手元に残る現金を増やすことができます。つまり、元金の返済が「貯蓄」としての側面を持つということです。

 

 

③保険的効果

収益物件を取得する際には、団体信用生命保険に加入することができます。一般的には1億円が上限ですが、金融機関によっては3億円までかけることが可能です。経営者に万が一のことがあっても、ローンを残さずに家族や会社に収益物件を残すことができます。要するに、生命保険の代わりとして収益物件を活用することができるのです。

 

④節税ツールとしての効果

所得税・法人税などの「フローの税金」と、相続税などの「ストックの税金」の課税額をコントロールするためのツールとして活用することができます。これは独特な減価償却の仕組みの利用や資産の評価減によって実現します。

 

本連載は、2016年7月29日刊行の書籍『利益と節税効果を最大化するための収益物件活用Q&A50』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

本連載は情報の提供及び学習を主な目的としたものであり、著者独自の調査に基づいて執筆されています。実際の投資・経営(管理運営)の成功を保証するものではなく、本連載を参考にしたアパート事業は必ずご自身の責任と判断によって行ってください。本連載の内容に基づいて経営した結果については、著者および幻冬舎グループはいかなる責任も負いかねます。なお、本連載に記載されているデータや法令等は、いずれも執筆当時のものであり、今後、変更されることがあります。

利益と節税効果を最大化するための収益物件活用Q&A50

利益と節税効果を最大化するための収益物件活用Q&A50

大谷 義武

幻冬舎メディアコンサルティング

【物件選びから融資、管理、税務、売却まで「知らなかった」ノウハウが満載! 500棟6000戸を管理し入居率98%を実現してきた不動産のプロがワンランク上の知識とテクニックを全公開】 不動産投資のノウハウに関する情報は書籍…

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