資源高、円安の進行でインフレ懸念が高まっています。保険は、超長期固定金利の金融商品です。将来の保険金は、契約時に決まっているのです。もし、物価が上昇し続けた場合には、物の値段に対して保険金の価値が小さくなってしまいます。ファイナンシャルプランナーの横川由理氏が著書『2022~2023年版 保険 こう選ぶのが正解!』(実務教育出版社)で解説します。

今後、あなたに必要な保険の考え方

■どんなリスクがあるか

 

ごく普通に生活をしていても降りかかってくる“不測の事態”。そのダメージを最小限にすることが保険に加入する目的です。

 

家計が大きなダメージを受ける原因には、どんなことが考えられるでしょうか。

 

死亡、病気やけが、介護、失業、火事や自然災害、事故などたくさんのことが思い浮かびます。被害者になってしまうこともあれば、反対に加害者になってしまうこともありえます。

 

これらのリスクを2つに分けてみましょう。

 

①人に関するリスク
②物や賠償責任に関するリスク

 

保険には生命保険と損害保険の2種類があり、それぞれ守ってくれる範囲が異なります。人の命や病気などにかかわる分野は生命保険の受け持ち。そして、交通事故、火事や自然災害、ほかの人への賠償責任に備えるには損害保険に加入することになります。

 

■公的制度の不足分を保険で補う

 

さて、不測の事態に備えるといっても、すべてを保険で解決するわけではありません。必要な保険を考える前に、まずは公的制度を確認することからスタートしましょう。

 

死亡や入院といったリスクには遺族年金や健康保険からの給付があるはずです。公的制度からどのくらい受け取れるのか、遺族が暮らしていくために不足するのであれば、その不足分を補うために保険を利用しましょう。「保険は必要保障額で加入しなさい」というのは、不足分を補うという意味です。

 

■ダメージを回避できるか

 

一方、家が燃えてしまったり、交通事故を起こして相手を死傷させてしまうこともあります。こういった事故は損害額や賠償額が大きくなりがちですが、めったに起こることではありません。ですが、国や自治体からの援助は期待できません。

 

交通事故など、賠償額が3億円を超えることも珍しくありません。家計に大きなダメージどころか、自己破産に追い込まれてしまう人もいるようです。

 

保険を選ぶポイントは、保険料が安ければよいのではなく、受けたダメージをキチンと回避できるかを考えることなのです。

 

出典:横川由理著『2022~2023年版 保険 こう選ぶのが正解!』(実務教育出版社)より。
出典:横川由理著『2022~2023年版 保険 こう選ぶのが正解!』(実務教育出版社)より。

 

横川 由理
FPエージェンシー代表

 

 

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本連載は横川由理氏の著書『2022〜2023年版 保険 こう選えらぶのが正解!』(実務教育出版社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

2022~2023年版 保険 こう選ぶのが正解!

2022~2023年版 保険 こう選ぶのが正解!

横川 由理

実務教育出版社

いま入っているその保険、本当に必要ですか? 保険会社やセレクトショップでは、絶対に教えてもらえない、個々のライフスタイルに合わせた保険商品とその組み合わせを、『良い保険・悪い保険』の実名辛口評価でもおなじみの著…

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