(写真はイメージです/PIXTA)

タワーマンションで相続税対策ができるという話があります。「なぜ節税になるのか?」そして「タワーマンションの相続税対策は今後も安全なのか?」について、税理士法人・都心綜合会計事務所の税理士・天野清一氏が解説していきます。

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    なぜ「タワマンの購入」が節税になるのか?

    相続税は財産の「相続税評価額」で決まります。相続税評価額が高ければ、負担する相続税も高くなります。

     

    財産の種類によって異なる計算方法から算出されるのですが、マンションの相続税評価額は、建物の部分と土地の部分に分けて計算します。

     

    建物の部分は固定資産税評価額といって、市区町村が決める建物の価値を、そのまま相続税においても使用します。これは戸建て住宅でも同じ計算方法です。

     

    それでは土地の部分はどうでしょうか?

     

    マンションの場合、そのマンション全体の敷地のうち、部屋の床面積に応じた部分を持ち分とします。マンションで暮らす皆さんで、敷地の相続税評価額を分担するイメージです。

     

    このことから、タワーマンションのようなマンションには特に沢山の人が住んでいるため、土地の相続税評価額が意外と少額になります。

     

    そして、タワーマンションの場合、低い階層より高層階のマンションを購入したほうが、相続税対策になると言われています。

     

    1階の部屋でも50階の部屋であっても、床面積が同じであれば相続税評価額は同じになるためです。

     

    もしこのマンションを売却したとしたら、高い階の部屋ほど高値で取引できるはずですから、階層が上にいくほど、実際の価格と相続税評価がかけ離れていくのです。

     

    もし1億円で売買できる50階の高層マンションがあって、その相続税評価額が5,000万円だったらどうでしょうか? 現金で1億円を相続するより、その現金でマンションを購入し、5,000万円の不動産として相続をしたほうが、相続税はうんと下がります。

     

    これがタワーマンションを使った節税の仕組みです。

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