米国不動産市場が注目されている理由は、市場の成長性だけではありません。そこには中古市場が発展している米国ならではの、タックスメリットが存在します。その鍵となる「減価償却」についてご説明をします。

最短4年で償却できるため、多額の経費計上が可能

タックスメリットを活用した資産防衛に関心のある人々から、近年、注目を集めているのが米国中古不動産への投資です。
 
サブプライムローン問題、そしてリーマンショックにより、一時は大きく値を下げた米国不動産市況ですが、昨今は「アメリカの一人勝ち」とも言われる好景況感のもと、今ではすっかり立ち直っており、米国内の平均不動産価格は、すでにサブプライム前の価格水準を超え、年間ベースでいえば右肩上がりで着実に推移しています。
 
しかし、これは米国不動産が注目を集めている理由のひとつに過ぎません。じつは、本稿のテーマである「米国の中古不動産なら大きな減価償却メリットが狙える」という点も、上記の環境から今後の価格上昇が期待できる、資産分散の目的で米ドル現物資産をポートフォリオに組み入れるといった要素に加えて、日本人投資家の米国不動産への関心を高める大きな要因となっています。
 
なぜ、米国不動産投資では大きな減価償却メリットが狙えるのでしょうか。
 
そもそも減価償却とは、時間の経過等により価値が減っていく資産(建物等)が対象となるもの。減価償却資産の取得金額は、①取得したときに全額必要経費にならず、②使用可能な全期間(法定耐用年数)にわたって経費化していきます。
 
ちなみに、建物の減価償却では、償却費の額が原則、毎年同額になるように必要経費化していくのですが(定額法という)、要するに必要経費化できれば、その分所得を減らせる、すなわち税額を抑えることができるというわけです。
 
例えば、自動車と建物では使えなくなってしまうまでの年数が全然違うように、法定耐用年数は、減価償却資産ごとに決まっており、中古の住宅用不動産で木造の建物の場合には、これが22年となっています。しかし、築22年を超えるような中古物件の場合、簡便法を使って償却期間を「4年」にすることができ、これにより、例えば1000万円の建物であれば、毎年250万円ずつ一気に償却、すなわち一気に経費化していくことができるわけです。

築30年、40年以上でも建物価値80%以上の物件が多数

もちろん不動産投資の場合、減価償却できるのは建物だけ。何年経っても価値が減らない(マーケット価格は変わりますが)土地は対象外となります。
 
そして日本の場合、築22年を超えるような中古不動産ともなると、取引価格の多くが土地の価値で、建物の価値はほとんど認められません。つまり、いくら築22年を超える物件は4年で一気に経費化できるといっても、そういった物件がそもそもあまり存在しないわけです。
 
ところが、米国不動産の場合は状況が全く異なります。米国では、築古であっても、その建物が住居として問題なく使用できるものであれば、建物にも十分な価値が認められるケースがほとんどです。実際、築30年、40年と経ったような木造不動産の場合でも、取引価格のうち、建物が8割、土地が2割といった物件はザラに存在します。日本国内に居住している人であれば、海外不動産であってもそこから得られる賃貸収入等は、日本でも申告し、納税する必要がありますが、当然、減価償却についても日本の制度に則って行うことになります。つまり、建物割合が大きいという米国不動産の特徴を、タックスメリットとして活用することができるわけです。

 

次回からは、実際にどれくらいのタックスメリットが得られるのかをより詳しくご紹介します。

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