減価償却の仕組みやルールをよく知っている人とそうでない人では、納税額に大きな差が出ます。今回は、その大前提となる「タックスマネジメント」の重要性について見ていきましょう。

タックスマネジメントで税金をコントロール

消費税の増税を皮切りに、大増税の時代がやってこようとしています。消費だけでなく、所得に対しても、貯蓄に対しても、納税者の負担感は強くなっていく一方です。税金は国や地域の財政の根幹をなすものですから、払わないわけにはいきません。 

 

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ただ、しっかりと納税し続けるためには、定められたルールの中で税額をコントロールするという発想が極めて重要です。皆さんは、所得税や法人税という税金は個人や会社の業績次第で勝手に決まるものであり、自分では毎年の税金をコントロールできないものだと思いこんでいないでしょうか。 
 
実は、自分や自社の税金は、自分達でコントロールできます。それがタックスマネジメントです。税金を納めるためにはキャッシュが必要ですが、誰しもがいつでも潤沢にキャッシュを持っているとは限りません。中小企業などでは、高額な税金にキャッシュが追い付かず、肝心の経営資金がショートしてしまうようなこともあります。タックスマネジメントは、納税者の経営や生活の安定を大きく左右するものであり、大増税の時代にはことさらに不可欠なノウハウなのです。

直近の「税額ゼロ」も可能!?

タックスマネジメントとは、端的にいえば納税の額とタイミングをコントロールすることです。

 

例えば、ある会社が商売で大成功し、特需によって10億円の利益を稼いだとします。自然体で何の対策もしなければ、法人税などの実効税率を36%とすると、3億6000万円もの税金を納めなければなりません。

 

ところがタックスマネジメントを活用すれば、直近の税額をゼロにすることさえ可能です。

 

これは極端な例ですが、10億円の利益が出たなら10億円を費用計上し、とりあえず課税額を減らすことができるからです。さらに、費用にした10億円を将来取り戻すことができるとしたら、どうでしょう。これほど柔軟で便利なコントロールを実現できるのが、「減価償却」の活用なのです。

 

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    本連載は、2014年4月25日刊行の書籍『スゴい「減価償却」』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

    本連載の内容に関しては正確性を期していますが、内容について保証するものではございません。取引等の最終判断に関しては、税理士または税務署に確認するなどして、ご自身の判断でお願いいたします。

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