80歳以上の世代においては、積極的な資産運用を控えたほうが安全・安心であるというのが一般的な考え方ではないでしょうか。80歳の男性の平均余命は9.2年、女性は同12.0年。このような時間においても、リスク資産をゼロにした運用ではインフレリスクに不安が残るという現実があります。資産運用会社のアライアンス・バーンスタイン株式会社で運用戦略を行う後藤順一郎氏が解説します。

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あたかも逃げ水のように…「余命」が先送りされるワケ

80歳の男性の平均余命は9.2年、女性ならば12.0年と上述しましたが、では、80歳だった男女が5年後85歳になったときの残された期間は、男性が9.2-5年=4.2年、女性が12.0-5年=7.0年になるのでしょうか?

 

答えはNoです。85歳時点の男女の平均余命は、それぞれ6.5年と8.5年となり、80歳の時に想定していた人生よりも長くなっています。つまり、人が長生きすればするほど、そこから先の人生も逃げ水のようにどんどん長くなってしまうのです。

 

したがって80歳の時点で老後は短いと考え、何も対策を講じないのは、「長生きリスク」の観点からは危険と言えるでしょう。

シニア世代の最適な資産配分

では、具体的にどのような資産運用戦略が最適なのでしょうか?

 

私たちは「インフレ・リスク」と「長生きリスク」を考慮すれば、80歳であっても株式に35%くらい配分するのが適切だと考えています(残りは債券)。特にインフレとの連動性を考慮するならば、株式の代わりに一部をリートに投資したり、債券の中で物価連動国債などに投資することも有効な選択肢だと思います。

 

資産運用の基本はインフレに勝つことですが、シニア世代の運用ではまさにそれが求められているのです。

 

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アライアンス・バーンスタイン
後藤順一郎

 

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※本記事は「ニッキン投信情報」に掲載されたコラムを転載・再編集したものです。

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