なぜ株式投資信託は「集中投資」タイプを選ぶべきなのか?

前回は、ファンドマネージャーの「腕の良し悪し」を見極める方法を紹介しました。今回は、投資信託を株式で運用する場合、分散投資よりも「集中投資」タイプを選択したほうがよい理由を見ていきます。

インデックス型の投資信託を勧める雑誌は多いが・・・

買うべき投資信託の3つ目の条件は、集中投資をすることです。これは特に重要です。選りすぐった投資対象に、集中して資金を投入することを集中投資といいます。一般的に分散投資がよいといわれますが、株式で運用する投資信託は分散しすぎず、集中投資をしたほうがよいと考えます。

 

よくマネー雑誌などには、「インデックス型の投資信託がお勧めです」と書いてあります。インデックス型投資信託は、TOPIX(東証株価指数)や日経平均株価といった指数に連動させることを目的として運用される投資信託です。運用コストが安いために信託報酬が低く抑えられているという特徴があり、その点もお勧め投資信託に挙げられる理由です。

 

たとえば、インデックス型の投資信託のうち、TOPIX型は東京証券取引所第1部に上場している銘柄全体の動きを捉えているもので、ファンドに組み込まれている銘柄数も膨大なものになっています。

厳選銘柄に「集中投資」をして株価の上昇を逃さない

なぜ、TOPIXのような市場全体の動きを反映する分散投資がいけなくて、集中投資が良いのか、実例を見ながら説明しましょう。

 

下記図表のチャートを見てください。1999年12月末から2013年6月末までのTOPIXの月足チャートです。2000年早々にITバブルはピークを迎え、その年に崩壊、TOPIXは急落しました。2001年に小泉内閣が組閣されて、2003年にりそな銀行への公的資金注入が発表されたところから株価が上昇へ向かいます。

 

[図表]1999年12月末から2013年6月末までのTOPIX月足チャート

ところが、2007年2月に天井を打って反転、下落していたところにリーマンショックが起こって暴落します。その後にギリシャショックがあり、下げ相場が続きました。上昇に転じたのは安倍政権に代わってアベノミクスが打ち出された2013年以降です。

 

ITバブルがピークを迎えた頃にTOPIXを買って、13年間保有していたらどうなったでしょうか。日経平均株価はその間1万9539円から1万3677円へ30%も下落していますが、その下げ幅を上回る34%も資金を失ってしまいます。

本連載は、2015年7月24日刊行の書籍『金融機関が教えてくれない本当に買うべき投資信託 』から抜粋したものです。本書は情報の提供および学習を主な内容としたものであり、著者独自の調査に基づいて執筆されています。実際の投資の成功を保証するものではなく、本書を用いた運用は必ずご自身の責任と判断によって行ってください。本書の内容に関して運用した結果については、著者および株式会社幻冬舎メディアコンサルティングはいかなる責任も負いかねます。なお、本書に記載されているデータや法令等は、いずれも執筆当時のものであり、今後、変更されることがあります。

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ファイナンシャルスタンダード株式会社 代表取締役社長

同志社大学卒後、2003年に大和証券株式会社入社。同社にて資産運用コンサルティングに従事する。2012年に独立し、ファイナンシャルスタンダード株式会社設立。銀行や証券会社から離れ、独立系の金融アドバイザーとして、主に金融資産3000万円以上の個人投資家向けに、資産形成コンサルティング、資産運用コンサルティングなどを行う。

著者紹介

金融機関が教えてくれない 本当に買うべき投資信託

金融機関が教えてくれない 本当に買うべき投資信託

福田 猛

幻冬舎メディアコンサルティング

ここ数年、投資環境が良くなる中で、投資に興味を持ち、株式や投資信託を購入する人が増えています。特に投資信託は「少額投資」や「分散投資」ができる気軽さもあって幅広い年齢層に人気があり、売れ行きは好調です。しかし、…

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