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連載中国「海のシルクロード」構想をチャンスにできるか?問われるスリランカの外交戦略【後編】

中国とインド、二つの大国に挟まれたスリランカの困難な立場

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中国とインド、二つの大国に挟まれたスリランカの困難な立場

海上シルクロードにおいて、地理的にもその戦略の中心に位置するスリランカ。今回は、中国とインド、二つの大国にはさまれたスリランカの難しい立場についてお伝えします。

ロシアやインドと中国の対立が激化する可能性も

中国が「一帯一路」構想(陸と海のシルクロード)を実現するためには、他の大国との争いを回避する必要がある。ロシアとの関係は改善されてきているとはいえ、ロシアは経済協力によって旧ソビエト連邦の国々と結びつきを高める「ユーラシア連合」構想をもっており、中国との競合を引き起こしている。

 

またインドも「アクト・イースト」や「中央アジアとの連携」といったアジアを重視した外交政策を掲げており、これが中国の政策と衝突する可能性があって、インドが「一帯一路」構想に対して距離を置く原因にもなっている。中国がインド洋へその勢力を拡大し、インド洋の各港湾を中国海軍の行動拠点として利用とするのでは、という不安もインドは抱えている。

 

アメリカもアフガニスタンでの軍事作戦が終わりに近づくに伴って、中東や中央アジアにおける影響力が弱まってきている。そんな中で、ユーラシア大陸、インド洋、そして中東に参入していこうという中国は、協調性をもってこの地域の均衡を保つことができるのか、中国政府の能力が試されている。要は地域と国際社会のパワーバランスに対して、敵対するのでなはなく、連携できるかが鍵となる。

「海のシルクロード」の中心に位置するスリランカ

海上シルクロード構想では、その戦略的な中心としてスリランカが位置づけられている。そのためこの構想は、スリランカの中長期的な経済発展に、さまざまな形でポジティブな影響を及ぼすだろう。初期にはインフラ開発を中心として、個人の投資家だけでなく、中国輸出銀行やアジアインフラ銀行(AIIB)、新シルクロード基金といった中国主導の金融機関からの資金を呼び込めることが期待される。

 

またそのようにしてインフラが整備されることによって、世界中の投資家による直接投資を受け入れるためのベースも出来上がる。

 

しかしながら、西側諸国とインドのアナリストたちは、中国の「一帯一路」戦略を、中国近隣諸国、とりわけ最も近くに位置するインドやスリランカにとっての、安全保障上の脅威になると考えている。近年、急成長している中国の経済力と軍事力は、インドと中国の間で歴史的に蓄積されてきた敵対意識と不信感を、さらに高めてしまってもいる。

 

考えなくてはならないのは、スリランカの真の友人であると主張している中国とインドが、激しく対立したときに、スリランカが巻き込まれて被害を蒙ることがないかどうかである。

 

そのためスリランカの指導者には、複雑な政治情勢を考慮しながら、「スリランカ-中国」および「スリランカ-インド」の二国関係を「Win-Win-Win」の三国関係に持っていけるように、巧妙に働きかけることが求められている。

この記事は、GTAC提携のスリランカのニュースサイト「EconomyNext」が2015年12月27日に掲載した記事「How Sri Lanka can capitalize on the Maritime Silk Road」を、翻訳・編集したものです。

EconomyNext

GTACと提携するスリランカのオンライン・ニュース・サイト。独自の取材網を築き、スリランカの経済、金融を中心とした幅広いニュースを報じている。(写真はチェアマンのChanna De Silva氏)

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