今回は、「土地活用」を成功に導く「築年数別の空室対策」等について解説します。※本連載では、賃貸経営を中心に資産を形成していくための実践的な考え方やノウハウを、自らも家賃収入7億円のオーナーでもある、アサヒグローバル株式会社、ゴールドトラスト株式会社、ゴールドエイジ株式会社取締役会長・久保川議道氏が解説します。

日本国内の節税のための「海外不動産投資」とは?

今回はシリーズ№⑦です。相変わらず『賃貸経営』の『初級コース』の人(節税1億円・賃貸戸数100戸・経験10年・総資産5億円の地主)と『中級コース』の人(節税5億円・賃貸戸数300戸・経験20年・総資産20億円の地主)に分けて耳の痛いお話しをさせていただきます。

 

では『初級』の⑦は、①『3つの我欲を捨てる』『経営の基本を知る』『常識を疑う』④『比べて決める』『1つは成功させる』『正しい間取り』に続きまして№⑦は『節税計算を知る』についてお話しします。なんで初級の地主さんは『計算』ができないんでしょうね。自分で計算すればすぐに分かるのに・・・。難しくないのです。簡単な計算ですから絶対に覚えてください。お願いしますから・・・。

 

はい土地が3反(900坪)ありました。1反6,000万円(300坪×20万円)で3反で1.8億円(路線価)。相続税は1次2次合計で2,000万円です(私の作った3秒で相続税の分かる表を参照)。その1反にマンションを借金して2億円で建てました。さてこの2億円のアパートは市の固定資産税課が見に来ますと建物の評価(固定資産税)は50%です。ということは1億円ということです。そして相続発生の時には借家人(入居者)が住んでいるという理由でこの1億円の70%に計算されるのです。ですから建物は7,000万円ですね。

 

建物を建てた300坪の土地は相続の時には上に賃貸の建物が建っているのでこれは80%で計算しますから6,000万円が4,800万円となります。土地建物合計で1億1,800万円ですね。残りの更地の2反が1億2,000万円。総合計で2億3,800万円が相続資産となります。そして逆に相続負債としての2億円の借金がありますから、これを引くと差引『3,800万円』が相続財産です。最初の3反で『1億8,000万円』と比べるとなんと『1億4,200万円』も少なくなりましたから、はい、これで当初2,000万円の相続税も『ゼロ円』になってしまいましたね。

 

さて練習です。同じ計算を自分でやってみてください。しかし練習ですから『ゼロ』を1つ多くして計算願います。1反6億円ですと3反で18億円。相続税は『7億円』です。しかし20億円のマンションを建てれば・・・はい、『3億8,000万円』の相続財産になりますから、相続税は7億円が『8,000万円』になってしまいましたね。6億2,000万円も節税できましたね。

 

さて『中級』の№⑦は①『税理士を信用しない』『構造と建築費を知る』『減価償却完全マスター』『1日も早く無借金』『1つ覚えは止める』『変動金利か固定金利か』に続きまして№⑦は『海外不動産投資』についてお話しします。私は今まで海外9ヶ所に賃貸物件を持っていました(今は13ヶ所)。失敗や成功を体験してアドバイスできる事は①値上がりで儲けようとしないことです(海外では下がる場合も多くあるのです)。②英語ができないのに海外不動産には手を出さないことです(情報が一方的だと騙されますね)。③日本人がやる頃にはもう遅いのが一般的ですから、海外不動産の遅れた流行には乗らないことです(マレーシア投資ももう遅いですね)。さてでは何故私は『海外不動産投資』をするのかですが・・・。

 

④『日本での節税』のためなら失敗はありません。大いにやるべきですね。私が何故ハワイの築50年のコンドミニアムの2億円を2つ持っているのか。それは建物の減価償却がコンクリートで47年ですから、50年の物件の上物の建物が2棟で3億円として、47年×20%=9.4は9年で日本の税制で償却できるのです。3億円÷9年は年間3,300万円が経費計上できますね。日本の利益の3,300万円が無税になるからやるのです。

 

築22年の米国の住宅を2,000万円(建物価格)で買えば(土地300坪・建物100坪)22年×20%=4.4は4年で償却できますから、毎年500万円ずつの経費ですから利益が消せますね。こういう『海外投資』もあるんだな、と中級の地主さんにはご理解いただきたいと思います。私にご相談ください。

 

築10年を過ぎれば「家賃」は下げて当たり前⁉

引き続き、『賃貸経営』の『初級コース』の人(節税1億円・賃貸戸数100戸・経験10年・総資産5億円の地主)と『中級コース』の人(節税5億円・賃貸戸数300戸・経験20年・総資産20億円の地主)に分けて耳の痛いお話しをさせていただきます。

 

では『初級』の№⑧は、①『3つの我欲を捨てる』『経営の基本を知る』『常識を疑う』『比べて決める』『1つは成功させる』『正しい間取り』『節税計算を知る』に続きまして№⑧『家賃は下げること』についてお話しします。なんで初級の地主さんは『家賃』が下がることが恐いんでしょうね。

 

私や中級の地主さんは築10年を過ぎれば『家賃』は下げて当たり前と考えています。当たり前です。そして築15年を超えると部屋をリノベーションして今度は逆に『家賃』を上げてしまいます。そしてまた築25年を過ぎた頃から『家賃』を下げます。そして30年から35年経てば借金が無くなりますから『家賃』は半値にしても手取り収入は3倍になりますね。またはもう一回リノベーションして『家賃』を下げない賃貸経営を実行します。これがプロの仕事です(築年数別賃貸経営)。

 

しかし要注意ですが築10年以内に『家賃』を下げないと『空室がある』という地主さんは、そもそもの最初の計画が間違っていたと気付いてください。①建築費が高くて家賃が相場より高い場合。②間取りや部屋の大きさが間違っている場合。③もともとあった土地がアパート経営に向かない立地だった場合。④アパート会社に借り上げ家賃を高く設定されて2年・4年後の契約更新で家賃を下げられる場合。⑤地域の大企業が業績不振で撤退したりする場合。などなどですね。この5つくらいでしょうか。10年以内に家賃の下がるのは。

 

入居者第一で経営していれば『家賃』は下がった方が入居者は喜びます。また税金計算ができると、家賃は下がっても税引後の手取り収入はあまり下がらないことに気が付くものです。

 

そもそも『家賃』とは個人の力では変えられません。相場や市場の状況で決まるものですから自然に任せるのが『経営』というものです。初級の地主さんは『経営』を知りませんから『家賃』でいつもビクビクしています。しっかりお考えください。

 

さて『中級』の№⑧は①『税理士を信用しない』『構造と建築費を知る』『減価償却完全マスター』『1日も早く無借金』『1つ覚えは止める』『変動金利か固定金利か』『海外不動産投資』に続きまして№⑧『築年数別の空室対策』についてお話しします。

 

賃貸経営は『単純バカな経営』ではやっていけません。大変に難しいのです。中級の地主さんはそれはよくご存知ですね。その中でも一番難しいのは『空室対策』なのです。まず結論から言いますと、どんな理由があっても『空室は絶対につくらない』と決心していただきたいと私は考えます。私は今現在海外も含めて『900戸』の賃貸を所有していますが、たった『2戸の空室』です。99%の入居実績のある私の話は疑わず聞かないと損ですね。

 

是非お聞きいただいて『空室対策』に全力をあげていただきたいと思います。大切なポイントは中級の地主さんは①借り上げ保証をせず自力で努力してください。②家賃はどんどん下げてください(地域相場)。③1棟1棟税金計算をして、家賃を下げても手取りを下げないでください。④そして初級の地主さんに申し上げた『築年数別賃貸経営』を実行してください。⑤やはり当初の計画が一番絶対に大事です。⑥土地があるからアパートをするのはやめて、立地の良い所に土地を買ってアパートをしてください。⑦まあ99%の入居率を達成できれば成功ですね。

 

上級者のやり方(私)を参考にしてください。きっと空室は無くなるはずです。初級者にはできませんが、中級の地主さんには私のやり方は十分ご理解できると思います。『空室ゼロ』に挑戦願います。

 

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本連載は、久保川議道氏のブログ『会長のひとりごと』から転載したものです。
ブログはこちらから⇒http://kubokawayoshimichi.com/index.html

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