ウラジオストクの最新「不動産」投資事情とは?

ロシア極東における物流・経済の中心として、今後のさらなる発展が期待される「ウラジオストク」。今回は、ウラジオストクの魅力のひとつ「不動産」について見ていきます。

市場価値が高いのは「すぐに住める」物件

今回は、ウラジオストクの魅力を不動産投資から見ていきます。

 

【上昇傾向にある不動産価格】

ロシアの極東地域の新築市場価格は、上昇傾向にあります。2013年の平均価格は、5万8950ルーブル/㎡であり、ロシア全体の価格5万208ルーブル/㎡を大きく上回っています。大規模な公共投資プロジェクトの進行や古い住居からの買い替え、政府方針による若年家族の支援等の影響が考えられます。

 

ロシアの新築住宅はすべてスケルトン渡しで、購入者自ら内装工事を手配しなければなりません。しかし、内装工事を一括して請け負う工事業者は少ないのが現状です。

 

そのため、新築物件購入後に日本式に内装の一括工事を行い、住宅全体に付加価値を付けて売りに出した場合、予想以上に高値で売却できた事例が複数報告されています。すでに日本式の内装を一括で請け負う企業も現地に進出し、ちょうど今、ウラジオストクに住宅不動産ビジネス投資への環境が整ったばかりです。

 

ロシアの住宅は、新築よりも中古の方が高くなることが多いです。内装工事無しで引き渡される新築物件は、工事代金も別途必要となるため、良質な中古物件が好まれる傾向にあります。このような中古住宅市場があることから、投資物件としても資産価値を維持できる良質(内装付き)な新築住宅のニーズがあると考えられます。つまり、ロシア人のメンタリテイーとしては、直ぐに住める状態の物件が市場価値として高いと考えられます。

 

●住宅平均価格の推移(新築住宅)

出所: ロシア国家統計局「ロシアの地域 社会経済指標(2014)」Регионы России. Социально-экономические показатели - 2014 г.
   ※指数は、平均価格の前期比
出所: ロシア国家統計局「ロシアの地域 社会経済指標(2014)」
   ※指数は平均価格の前期比

 

●住宅平均価格の推移(中古住宅)

出所: ロシア国家統計局「ロシアの地域 社会経済指標(2014)」Регионы России. Социально-экономические показатели - 2014 г.
   ※指数は、平均価格の前期比
出所: ロシア国家統計局「ロシアの地域 社会経済指標(2014)」
   ※指数は平均価格の前期比

 

【ルーブル安】

連載の第1回でも説明しましたが、現在は空前のルーブル安の状態です。ロシアへ投資した場合は、為替リスクを考慮しなければならない反面、為替トレンドをかんがみるに、逆に大きな為替差益を狙うことも可能となります。

 

【ロシアと日本の金利差】

ロシアの政策金利は、2014年12月中旬に10.5%から17%に引き上げられ、その後徐々に利下げの方針がとられていますが、未だに高水準にあります。一方日本は、ゼロ金利政策により低金利での調達が可能なため対ロ投資には魅力的な環境だといえます。

 

●ロシアと日本の金利差

外国人でも建物については所有権登記が可能

次に、ロシア不動産投資にかかる留意点について見ていきます。

 

【所有権】
ウラジオストクでは、外国人であっても建物について所有権登記が可能です。ただし、外国人の土地の所有権が認められていないため、戸建て住宅を取得する場合は土地の定期借地権を49年で設定しておく必要があります。マンションの場合は、区分所有となり外国人の所有権が可能です。


【税制】
ロシアで資産を持った場合は、外国人でも固定資産税が2.2%かかります。家賃収入等の所得には所得税がかかり、外国人等の非居住者は30%(ちなみに居住者は13%)となっています。ロシアとは日ロ租税条約があり、両国で重複して納税することはありません。


また、ロシアでマンションを購入した場合は、評価額のすべてが建物価値となっており、全額減価償却対象資産となります。ロシアにおいても米国同様に日本国内で償却分の損金計上ができる可能性があるため、会計士に相談してみる価値はありそうです。

 

【現地の不動産管理】
ウラジオストクにおいて不動産を所有した場合は、公共料金支払いや税金の支払いなどの現地管理していく必要があります。そこで、筆者が在籍するウラジオストクの現地法人では、地元不動産会社や内装業者と連携し、ワンストップでこれらの管理業務に対応し、賃借人の紹介や不動産売買の手続きも代行しています。ただし、投資家が一度も現地を確認しないで不動産購入することはお勧めできません。

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連載投資・進出先としての「ロシア極東・ウラジオストク」の魅力

北海道総合商事株式会社 代表取締役

1995年3月日本大学農獣医学部卒業後、同年4月みちのく銀行入行。2000年10月に本部審査部で香港現地法人の投資案件やモスクワ現地法人等海外与信審査も担当。2003年7月ロシアで初めて「住宅ローン」を開始するべく、ロシアの住宅ローン制度を開発実施。
2004年9月みちのく銀行(モスクワ)ハバロフクス支店融資部長として、住宅ローン、中小企業融資を手掛ける。2005年4月みちのく銀行(モスクワ)ハバロフスク支店副支店長、2007年7月みちのく銀行(モスクワ)ハバロフスク支店長。
2008年3月みちのく銀行(モスクワ)をみずほコーポレート銀行に売却。
2008年9月北海道銀行入行。国際部ロシア室勤務。北海道銀行では邦銀でロシア極東地域における唯一の拠点となるユジノサハリンスク駐在員事務所を設立。同年にロシア第2位のVTB銀行と提携し、取引先企業のロシア進出支援に携わる。
2012年4月北海道銀行ユジノサハリンスク駐在員事務所副所長、2014年3月北海道銀行ウラジオストク駐在員事務所長、2015年12月北海道総合商事株式会社代表取締役に就任し、現在に至る。
<セミナー予定>投資・進出先としての「ロシア極東・ウラジオストク」の魅力

著者紹介

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