ビル経営の羅針盤となる「事業計画」作成の重要性

今回は、ビル経営における定期的な「事業計画」作成の必要性について見ていきます。※本連載は、不動産経営コンサルタント・三つ星オフィスビルプロデューサー・不動産鑑定士として活躍する、釜口浩一氏の著書『これからのビル経営 利益を生み続けるための基本がここにある』(キョーハンブックス)の中から一部を抜粋し、ビル経営において長期安定した収益を確保するための財務視点をご紹介します。

ビル竣工後も定期的に行いたい、将来の財務状態の予測

ビル経営で重要なことは、今後のビル経営がどのようになるかということです。将来の財務状態を予測し試算することが大切です。

 

ビルを建築する前には、どのようなビルを建築し、その後の収支はどのようになるかを確認したうえで建築するはずです。これを竣工後も定期的に行いましょう。

 

貸ビル業でなく、一般の事業でも事業計画は、不可欠です。

 

「どうせ計画通りにならないから事業計画は作らない」という経営者がいるかもしれませんが、事業計画がないと、羅針盤がないまま事業経営をするということです。たとえば、山歩きで南に向かうつもりが西に向かっていた。羅針盤があれば、南に向かっていたのに西に向かっていることが早めにわかります。そうすれば、早めに方向転換することができます。

 

現金収支の変化、借入金の元利返済の余力等もわかる

事業計画がなければ、行き当たりばったりの事業になりますが、事業計画があれば、たとえば、次のようなことがわかります。

 

●予定する賃料改定により、現金収支や利益がどのように変わるか。もし、値下げせざるをえないとなると、利益はどの程度少なくなり、手元現金はいくらになるかを検討できます。

●大きな設備更新をせざるをえない時期が近付いているとき、資金の調達計画を早い時期から検討でき、更新時期の変更検討が可能となります。

●借入金の元利返済のための余力がどの程度あるかがわかります。

 

本連載は、2015年9月28日刊行の書籍『これからのビル経営 利益を生み続けるための基本がここにある』(キョーハンブックス)から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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連載長期的に利益を生み出す「ビル経営」の「財務」基礎講座

不動産経営コンサルタント
三つ星オフィスビルプロデューサー
不動産鑑定士

早稲田大学商学部卒。1987年日本電信電話株式会社入社。1990年の本社不動産部門配属後、エヌ・ティ・ティ都市開発株式会社での複合再開発、株式会社NTTファシリティーズで企業不動産コンサルティング等(途中3年間の財団法人日本不動産研究所への出向を含む)の実務を行い、2005年に株式会社リアルエステート・アドバイザーズを設立し現在に至る。実務と理論を融合した分析・判断と率直な意見は、顧客からの信頼を得ており、長年にわたりリピートして依頼する企業・専門家が多い。

著者紹介

これからのビル経営 利益を生み続けるための基本がここにある

これからのビル経営 利益を生み続けるための基本がここにある

釜口 浩一

キョーハンブックス

賃貸アパート・マンションへ“投資"指南書は数多くありますが、本書は、賃貸オフィスビル(貸ビル)を対象としており、しかも、“経営の指南書"です。 ビル経営は、様々な専門性が必要とされます。建築、設備、賃貸借契約、ビル…

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