賃貸物件の管理運営は「アウトソーシング」がお勧めの理由

前回は、「空室の状態」を把握することの重要性を説明しました。今回は、賃貸物件の管理運営として「アウトソーシング」がお勧めである理由を見ていきます。

投資家の多くは「サラリーマン大家」の立場

購入後に決めることは、管理をどのようにするかということです。これもまた重要です。収益物件の管理運営は大別すると、「自主管理」と「管理委託」に分かれます。

 

自主管理の場合は文字どおり、建物管理や家賃の入金管理、契約の管理を自分で行うことになります。手間はかかりますが、管理会社に支払う管理料を節約できるのがメリットとなります。

 

一方、管理委託では物件オーナーと不動産管理会社の間で「不動産管理委託契約」を締結して、マンションやアパートの管理を、管理会社に業務委託することになります。ここでオーナーは「自主管理か、管理委託か」を選択することになります。結論を先に言うと、「管理委託でプロに任せる」ことを本連載では推奨します。

 

一応、自主管理に関心がある人のために、自主管理で行くかどうかの判断基準を挙げるなら、自宅から物件までの距離で判断すべきです。自宅から車で30分程度、遠くても1時間くらいの距離であれば、物理的な距離という点では自主管理向きといえます。

 

それ以上、特に遠隔の地方物件ともなると気軽に足を運べるものではありませんし、ちょっとしたトラブルが発生するたびに、いちいち現地まで行くのは、時間的にも金銭的も割に合わないことが多々出てきます。

 

なかには自分でDIYをしたり、客付け営業(入居募集のため不動産会社を営業まわりすること)のため、足しげく通っている著名投資家もいますが、それは非常に珍しいケースです。

 

多くの投資家が、本業の合間に兼業で賃貸経営を行う「サラリーマン大家さん」の立場であるわけで、管理業務にあてられる時間は休日のみとなります。

 

しかし、賃貸管理業務は、24時間365日の対応が要求されます。「トイレの水が流れない」「共有部の電灯が消えている」「上の部屋の赤ちゃんの泣き声がうるさい」といった数々のクレームがあり、電気・水道・ガスといったライフラインに関わるものは迅速に対応しなくてはいけません。

きちんと管理しなければ、あっという間に荒れ果てる!?

騒音やマナーの問題であれば、「注意したらすぐ収まる」という性質のものではなく、慎重にじっくり時間をかけて取り組む必要があります。

 

例えば、一定以上の規模のマンションでは共有部分の敷地も広いものです。

 

駐輪場に誰も乗っていないような放置自転車が複数台あったり、アスファルトやコンクリートではなく地面がむき出しの駐車場には雑草が生えたりします。雑草が生い茂ることで虫も発生しますし、草むらにゴミが不法投棄されてしまうケースもあります。

 

きちんと管理していなければ、あっという間に荒れ果てて、物件の印象まで変わってしまいます。こういったことは初動が肝心で、なるべく早い段階で手を打つことが大切です。

 

そうはいっても、なかなか簡単にはいかないものです。放置自転車の場合は、「捨てられているもの」「誰も乗っていないもの」と勝手に判断して捨てることはできません。防犯登録を確認して盗難自転車ではないか、入居者のなかにこの自転車の所有者がいないか調べる必要があります。そのために「警察に問い合わせる」「入居者に告知する」といった手続きを行います。

 

もちろん、廃棄の際にも「各自治体のルールに沿って捨てる」もしくは「専門の引き取り業者を呼ぶ」といった、いくつかの選択肢があり、どのように廃棄するのか決めなくてはいけないのです。

 

自分自身が動くことができれば、低コストで処理できる可能性がありますが、そのための交通費や自分自身の時間を考えると多少割高でもプロに頼んだほうがよいでしょう。

 

雑草についても、「シルバー人材センターに頼む」「地元の便利屋に頼む」など、いくつかのやり方があります。オーナーが自分で出向いて雑草を刈っているような方もいます。面積が広ければ時間もコストもかかりますし、生えてから刈るよりは、春先から夏まで月に一度ずつ除草剤をまくほうが効率的ということもあります。

 

そういった物件管理ノウハウは管理会社が知っていますし、実務についても適宜地元の業者に差配することができます。

本連載は、2017年8月刊行の書籍『区分物件オーナーのための 神速!億万長者計画』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

「不動産」この記事を読んだ方はこんな記事も読んでいます

「国内不動産」この記事を読んだ方はこんな記事も読んでいます

連載神速!億万長者計画――長期満室経営を実現する「管理運営」の極意

T・Wealth Management 株式会社 代表取締役CEO

1979年生まれ、千葉県出身。金融業界を7年間経験した後、美容関連ビジネスで独立。
しかし、マーケットの価格破壊の煽りを受け、美容関連店舗を全て売却。
その後中堅デベロッパーに入社し、2年間用地の仕入れを行ったうえ、1棟収益不動産に特化したビジネスに転向し、仕入れ・販売共に相当な実績を積む。
2016年、T・Wealth Management 株式会社を創業、代表取締役CEOに就任。また同年、1棟収益不動産の仕入れに特化した別法人も設立し、1棟収益不動産のマーケットで更なるシェア拡大を狙う。

著者紹介

株式会社T&Tハッピネス 代表取締役社長

1976年生まれ、神奈川県出身。BBT大学院にてMBA(Master of Business Administration)取得。デザイン業界、飲食業界を経験した後、不動産業界のデベロッパーに入社し、分譲マンションの販売・用地仕入れを行う。デベロッパーを2社経験した後、一棟収益不動産を専門に扱う会社に入り仕入れ・販売業務に携わる。2012年、株式会社T&Tハッピネス創業、代表取締役社長に就任。2016年3月には一棟収益不動産の仕入れに特化した別法人も立ち上げた。

著者紹介

区分物件オーナーのための 神速!億万長者計画

区分物件オーナーのための 神速!億万長者計画

田中 竜太,太田 将司

幻冬舎メディアコンサルティング

不労所得を得るための方法として注目されている不動産投資。 中でも「少額から始められてリスクが低い」という理由から、投資用区分マンションを選択する人が増えています。しかし実際には、始めてみたはいいものの「毎月の収…

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧