前回は、健康で活発な老後のために必要な「健康寿命」について解説しました。今回は、「サ高住」への入居がきっかけで健康状態が改善した、ある女性の事例を見ていきます。

息子の家が近くなり、頻繁に会えるように

女性 81歳

 

彼女がグランドマストに入居したのは約3年前でした。当時は歩くのに杖は必須。外出時は必ずシルバーカーにつかまっている状態でした。本人も年を考えると仕方がないと思っていたようです。

 

ところが入居して約1年経つと、シルバーカーはおろか、杖さえも不要で毎日買い物へ行けるようになったのです。

 

その理由は、医師に聞いたわけではないので正確には分かりません。しかし、私なりに考えると、次のようなことが合わさってよい方向へ向かっているのではないかと思っています。

 

●息子さんと頻繁に会えるようになった

彼女の入居の第一の理由は、息子さんの家に近いから。足腰が弱まった彼女を心配して息子さんが住み替えを勧めたのです。私たちはこれを「呼び寄せ型」と言います。実はこの理由で住み替えをすると元気になる人は多いのです。彼女も息子さんと頻繁に会えるようになって、日に日に心も身体も元気になっていきました。

リハビリデイサービスへの通所で運動能力が向上

●リハビリデイサービスへ通うようになった

リハビリデイサービスに関しては、住み替え前も何度か行ったことがあるそうです。しかし、担当者との相性がよくなかったようで、定期的に通うことはありませんでした。

 

ところが入居後に周りを見渡してみると、自分よりも年上なのに背筋を伸ばしてシャキシャキ歩く人たちが意外に多いことに気づいたそうです。

 

そこで考えをあらため、近くのリハビリデイサービスに行ってみました。すると今までとは比べものにならないほど楽しい。担当者との会話が楽しくて仕方がなかったのです。そのまま通い続けているうちに、自分も背筋を伸ばして歩けるようになりました。

 

●朝晩の食事をしっかりとるようになった

彼女は数年前に配偶者を亡くしていました。それからというもの朝晩の食事を作るのが面倒になり、食べたり食べなかったりといった生活になっていきました。

 

ところが、私たちのサ高住では、希望すればいつでも食堂で朝晩の食事をとることができます。しかも、すべて栄養士が考えた栄養バランスの取れたメニュー。体力がついたことは間違いないでしょう。

70歳からの住まい選び

70歳からの住まい選び

小山 健

幻冬舎メディアコンサルティング

最高の住み心地・豊かな人間関係・健康面の安心…生涯充実した人生を送るための高齢者向け住宅とは⁉︎ 一人で住み続けるのは不安…でも、老人ホームには入りたくない。70歳を過ぎた人の、新しい住まい探しの教科書です。

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