単独所有では起こりえない「共有名義不動産」特有のトラブル

前回は、単独所有と比較した場合の「共有名義不動産」のメリット・デメリットについて解説しました。今回は、単独所有では起こりえない「共有名義不動産」特有のトラブルを見ていきます。

不動産を共有する夫婦が離婚することになったら・・・

前回の続きです。

 

しかも、共有名義不動産では、単独所有の不動産では絶対に起こり得ないトラブルが発生するリスクがあります。

 

前述のように、不動産が共有名義となるケースで最も多いのは、相続による場合と夫婦がマイホームを共同購入する場合の2つです。このいずれのケースも、後々トラブルへ発展する可能性が非常に大きいのです。

 

相続の場合であれば、「実家の土地と建物はやはり残しておきたい。とりあえず売らないで、兄弟の共有名義にしておこう」と遺産分割時に合意していたものの、兄弟それぞれの状況が変化した結果、「売って代金をみなで分けよう」「いや、反対だ」などという対立が生じることが多々あります。

 

また夫婦の共同購入の場合であれば、性格の不一致などから夫婦関係も冷め切って離婚をすることになり、その財産分与の話し合いの中で、どちらが家の所有権を持つのか、どちらがローンを負担するのかをめぐり、争いとなることが少なくありません。

安易な共有がその後の共有者の「紛争の種」になることも

そして、いずれの対立・争いも、肉親や夫婦の間で繰り広げられるため、当事者にとっては強いストレスや心理的苦痛となります。

 

これらのトラブルはそもそも共有名義不動産でなければ起こり得ないものです。遺産分割協議や不動産の購入時に、後々のことを考えず共有名義にしてしまったことが〝紛争の種〟となり、数年あるいは数十年経ってから、共有者たちに大きな苦しみや悩みをもたらすことになるのです。

本連載は、2017年5月26日刊行の書籍『あぶない!! 共有名義不動産』(幻冬舎メディアコンサルティング)から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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連載「共有名義不動産」のトラブル事例と解決策

株式会社中央プロパティー 代表取締役社長

1970年生まれ。
2011年に業界で唯一、共有名義不動産の仲介を扱う株式会社中央プロパティーを創業。弁護士、司法書士、不動産鑑定士などの専門家とともに問題解決に取り組む体制を確立し、現在までに約2000件のトラブル解決を手がける。
住宅ローンアドバイザー(社団法人全日本不動産協会認定)、相続アドバイザー(NPO法人相続アドバイザー協議会認定)。

著者紹介

あぶない!! 共有名義不動産

あぶない!! 共有名義不動産

松原 昌洙

幻冬舎メディアコンサルティング

「共有名義不動産」をめぐるトラブルがあとを絶ちません。 たとえば兄弟姉妹の場合、相続の際に現金資産はすぐに分割しても、実家などの不動産は「とりあえず共有で持とう」とするケースは珍しくありません。しかし、「仲の良…

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