前回は、晩婚化・未婚率の上昇が、1Rマンション需要に与える影響を取り上げました。今回は、収益確保が狙える賃貸物件の特徴を見ていきます。

工場閉鎖・大学の都心回帰…地方の賃貸需要は低い

具体的に収益を確保しやすい物件とは、どのような物件なのでしょうか。私は、この問いに対して、家賃が8万円以上取れる都心の大企業に勤める社会人を入居者のターゲットにしたワンルームマンションであると回答したいと思います。理由は、大きく2つ。

 

1つは、地方は大学のキャンパスや大工場に依存しすぎていて、その施設がなくなった途端に入居需要が無くなるという、大きなリスクを抱えているからです。近年の地方縮小に伴い、企業の工場が次々閉鎖されています(図表参照)。工場閉鎖により、その土地から一気に勤務していた人がいなくなり、それを支える商業施設も不採算により閉店しさらに縮小してしまうため、空室が目立つのも当然です。

 

[図表]主な大企業の工場閉鎖など(平成22年1月~各誌報道から)

 

また、大学の都心回帰により、例えば今まで沢山の大学キャンパスがあった八王子市や相模原市なども、学生そのものが少なくなって空室が急増しています。賃貸需要を1つの要因によって支えるということは、その要因がなくなった途端に賃貸需要が無くなるということです。いくら相続税対策のためとはいえ、賃貸の需要が無い場所に物件を持つことは好ましいとは言えません。

「入居ニーズ」が読みやすい社会人

2つ目の理由は、社会人をターゲットにすれば、入居者がどこに住みたいかという入居ニーズが読みやすいからです。そして、社会人をターゲットにすることで、入居需要を格段に確保しやすくなるということが挙げられます。

 

通常、住居を選ぶ際に重要なポイントは、勤務先までの通勤時間です。入居者に物件を選んでもらうためには、オーナーは入居者に選ばれる物件を所有しなければなりません。入居を決めるポイントの半分は、立地です。そういった明確な基準があるからこそ、立地にはこだわる必要があると言えるでしょう。

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