電力小売り全面自由化が「コスト見直し」のチャンスとなる理由

本連載は、一般社団法人エネルギー情報センターの理事で、エネルギーとビジネスに関する執筆・講演活動なども行う江田健二氏の著書、『エネルギー自由化は「金のなる木」70の金言+α』(エネルギーフォーラム)より一部を抜粋し、電力小売り全面自由化を活用し、黒字経営を実現する方法をQ&A方式で説明します。

自由化により、利用者は電力会社を選択可能に

Q:2016年4月の電力小売り全面自由化で何が変わったの?

 

A:電力会社が選べるようになり、コスト見直しのチャンスが増えました。電力小売り全面自由化により、利用者は、電力会社を選べるようになりました。自由化以降、新たに電力会社を始める参入企業が増えたからです。その数なんと300社以上! そのおかげで、企業や家庭などで電気を使うすべての人が、多くの電力会社のなかから自分たちに合った電力会社を選ぶことができます。

 

なぜ、このタイミングで国が電力小売り全面自由化を決めたのか、これまでどのような変遷があったのかについては、のちほど詳しくお答えします。

 

この「エネルギー業界の市場開放」で、企業も家庭も改めて「固定費(削減が難しいコスト)」と思っていた電気料金を、「積極的に見直すことができるコスト!」として捉え直す必要がありそうです。

手間もコストも少ない「電力会社の切り替え」

Q:電力会社の見直しが「今すぐできる」って本当?

 

A:どなたでも、今すぐにできます。電力会社の切り替えに先行投資は必要ありません。「電力会社の見直しに先行投資が0(ゼロ)円というのは魅力的。でも、これまで契約を切り替えた経験がない。いろいろと手間ヒマがかかるのでは困ってしまう」と考える皆さんも多いでしょう。

 

しかし、切り替えにかかる手間は、さほど大変ではありません。現在の電気料金を把握し、自社に一番適したプランを提供している会社を選ぶだけです。今よりも質を落とすことなく、毎年数十万~数百万円のコスト削減ができる方法というのは、なかなか他にはありません。つまり、電力会社の見直しは、すべての人にとって有益なコスト削減方法です。

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連載企業のための「電力小売り全面自由化」を活用した黒字経営術

一般社団法人エネルギー情報センター 理事

富山県砺波市出身。慶應義塾大学経済学部卒業後、アンダーセンコンサルティング(現:アクセンチュア)に入社。エネルギー/化学産業本部(リソースグループ)に所属し、電力会社のCRMプロジェクト、大手化学メーカーのSCMプロジェクトなどに参画。アクセンチュアで経験したITコンサルティング、エネルギー業界の知識を活かし、2005年に起業後、RAUL(ラウル)社を設立。一般社団法人エネルギー情報センター理事、一般社団法人エコマート運営委員、一般社団法人CSRコミュニケーション協会理事、現職。
「環境・エネルギーに関する情報を客観的にわかりやすく広く伝えること」「デジタルテクノロジーとエネルギー・環境を融合させた新たなビジネスを創造すること」を目的に執筆・講演活動などを数多く実施。
主な著書にAmazonベストセラー第1位(エネルギー一般関連書籍部門)となった『エネルギーデジタル化の未来』(2017年、エネルギーフォーラム)のほか、『3時間でわかるこれからの電力業界―マーケティング編―5つのトレンドワードで見る電力ビジネスの未来』(2016年、good.book)など。

著者紹介

エネルギー自由化は「金のなる木」70の金言+α

エネルギー自由化は「金のなる木」70の金言+α

江田 健二

エネルギーフォーラム

2016年4月から「電力小売り全面自由化」が始まり、にわかにクローズアップされた「電気料金」。本書では、エネルギーのコスト削減方法、そして新規事業としてエネルギーの取り扱いを始めることについての素朴な疑問に答えてい…

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