高騰する電気代、下落するFIT価格・・・太陽光発電を取り巻く現状

前回は、「太陽光発電自家消費」の概要と導入メリットを紹介しました。今回は、電気代の高騰、FIT価格の下落など太陽光発電を取り巻く現状を見ていきます。

自家消費型 VS 全量売電型…どちらが得か?

自家消費型太陽光発電システムは、発電した電気の全量を自社内で消費することにより、電力会社からの電力購入を削減するものである。また、蓄電池を導入することで電力会社が電気料金を算出するために使うデマンド値を制御する「デマンドコントロール」を行い、使用電力量のピークカットをすることができるのが特徴だ。

 

いままでは固定価格買取制度(FIT)の下、売電価格が比較的高かったので、全量売電の太陽光発電が広く普及したが、これからは自家消費型の太陽光発電が増えてくることが予想される。理由は、電気料金の高騰とFIT価格の年々の下落による。

 

電気料金は大きくわけて、基本料金と電力量料金2種類の電気料金の合算で算出される。基本料金とは、使用電力最大値に対して単価を乗算したもの、電力量料金は、使った電気量に単価を乗算したものに燃料調整額を差し引きした金額であり、この基本料金と電力量料金を合算したものが電気料金となる。

 

ここで注意したいのは、電気代を抑えるために使う電気を節約するというのは理解できるところだが、例えば施設で真夏に猛暑日が続き、8月だけ電気代が跳ね上がった場合、通常は300kWしか使用しないのに、8月だけ400kWを使用したとすると、8月ひと月分の使用量で1年間の基本料金が決まってしまい、通常300kWの基本料金が400kWの基本料金で課金され1年間高い基本料金を支払わなくてはいけないことである。

少しでも節約したい…震災以降、跳ね上がった電気料金

デマンドコントロールとは、電力を30分ごとに計量し、そのうち月間でもっとも大きい値(最大デマンド)をコントロールし、最大デマンドを制御することである。デマンドコントロールするメリットとしては、上記のようなケースにおいて、通常設定した基本料金より使用量が上がらないように抑制することにより電気代を削減できることにある。

 

下記の図表からもわかるように、東日本大震災以降、家庭向けの電気料金(電灯料金)の平均単価は約25%、工場・オフィス等の電気料金(電力料金)の平均単価は約40%も上昇している。

 

[図表1]

出展:経済産業省 資源エネルギー庁 HPより抜粋
出展:経済産業省 資源エネルギー庁 HPより抜粋

 

また全量売電をおこなう最大のメリットであった固定価格制度の金額は年々下がり、平成29年度は21円にまで下がっている。

 

[図表2]太陽光発電の固定買取(FIT)価格の変動

 

電気代の高騰やFIT価格が下がる中、電気料金を下げる3つのポイントとして、

 

①空調機などのデマンド制御による基本料金と電力量料金の削減

②蓄電池出力によるピークカットで基本料金の削減

③太陽光発電の自家消費による電気購入量の削減

 

を提案したい。

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連載買取価格21円時代の賢い「太陽光発電投資」

株式会社横浜環境デザイン PV事業部 第二営業グループ グループ長

太陽光発電所の自社開発案件の売買を主におこなう。ゴルフ場への提案や工場屋根、遊休地など様々な場所への太陽光発電所の設置実績を持つ。アフターFITをにらみ、固定買取価格制度に頼らない自家消費型の太陽光発電の設計・施工も積極的に提案している。

著者紹介

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